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Vol.115 レイクタウンを見て回って、さらにいろいろ考えました。 

  • 2013年2月7日

 みなさん、こんにちは。ゴスペラーズの北山陽一です。

 前回に続いて越谷レイクタウンのお話ですが、今回はちょっと違う角度から書いてみたいと思います。

 まず、最初のテーマは「エコ店舗の最先端は、商業施設の最先端でもある」ということです。例えば、「レイクタウン」では昨年、各空調機にインバータを取り付け、季節の変化に合わせてモーターの回転をコントロールできるよう、施設内の空調設備をバージョンアップしました。その結果、いつでも最適の風を店内に送って快適度が増すだけでなく、モーターの回転がつねに100%というわけではなくなりますから、その分電気料金も削減できるようになります。また、店内のCO2濃度を常時計測して、例えばお客さんが増えると濃度は上がりますから、そうすると自動的に外気の量を増やすといったコントロールをする機械を導入しました。さらには、店内各所にセンサーを付けて空調機の使用状態を時間ごと、日ごとに棒グラフで表示し、時間帯によって無駄がないかどうかをチェック。いわゆる「エネルギーの見える化」をいっそう進めています。こうした事例は、もちろんエコ視点の発想ではあると思いますが、その成果はすべて店舗運営の経費削減にもつながっているということを見逃してはいけないと思います。こうした設備の効用はもちろん、ショッピングセンターに出店しているすべてのお店にももたらされるものですから、とするといいお店が集まってきて、結果ショッピングセンター全体の価値も高まる、という好循環が生まれるはずですよね。だから、エコという切り口でビジネスを最先端に押し上げていく努力がビジネス全体の地力をアップさせるということが確かにあるなと思ったわけです。

“イメージ画像  もうひとつ思ったのは、エコなライフスタイルを実践するには、住む場所や地域自治体の有り様をよく知り、選ぶことも重要という話はこの連載でも何度か書いてきましたが、「レイクタウン」の充実ぶりは“エコタウン”というコンセプトで街づくりを進めている越谷だからこそ、という部分も大きいんじゃないかということです。例えば、「レイクタウン」では電気自動車用の急速充電システムを増設したばかりですが、するとすかさず「やっぱり増やしたんですね」とお客さんが声をかけてきたりするそうで、つまりはそうしたエコへの取り組みに対する地域住民の感度は相当に高いということだと思います。利用者のそういう視線があるからこそ、「レイクタウン」のスタッフの試行錯誤も続くんだろうし、逆に言えば“エコタウン”を謳った街を選ぶことや“エコストア”を謳ったショッピングセンターの近くで暮らすことは自分の生活のエコ度を上げるひとつの方法ではあるかもしれないというふうにも思いました。ちなみに、この「レイクタウン」に限らず、イオングループの店舗は、災害時には炊き出しをしたり、シェルターとしての機能も持ち合わせているなど、地域の防災拠点としても準備も整えているとのことでした。

 ところで、「イオンレイクタウン」の取り組みは試行錯誤の連続と書いてきましたが、例えば緑化カーテンの取り組みなどもまさにその最中で、いろいろな植物を組み合わせて猛暑に耐えうるものを目指しています。ちなみに、2012年の夏にいちばん効果があがったのは朝顔だそうで、40メートルくらいまで伸びたそうです。恐るべし、朝顔、と言うべきでしょう。

 最後に、巨大な施設のなかを長時間にわたって案内してくださった「レイクタウン」のスタッフの方に厚くお礼申し上げます。また、お邪魔したいので、その際はよろしくお願いします。

 で、次回もまた別の施設に見学に行ってきたレポートを紹介します。どうぞ、お楽しみに。


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