3月3日から6日まで、バルセロナで開催される世界最大級のモバイル技術展示会「Mobile World Congress(MWC 2025)」にて、Lenovoが新たなコンセプト端末をお披露目しています。
今年のCESでは、画面が伸びるノートPCをコンセプトから昇華させて製品化させたLenovo。その攻めの姿勢で発する今年のコンセプト端末は、太陽光で永遠に仕事できてしまうノートPCです。
コンセプト機の中でも目立つ存在だったといっても過言ではない「Yoga Solar PC」。名前の通りソーラーパネルがノート上部(閉じた時のフタ)に敷き詰められています。
太陽電池変換率は24%。一般的な消費者向けソーラーパネルの変換率は15〜22%とのことなので、Yoga Solar PCは変換効率が高いといえます。これは、通常前面にあるグリッドラインをパネルの後に配置し、エネルギー吸収効率を上げたことで実現。
ソーラーパネル搭載といえど、パソコンが必要とする電力をすべてお日様から賄えるわけではありません。Lenovoいわく、直射日光下での20分の充電で、動画再生1時間分ほどの電力を得られるとのこと。ただし、使用するマシンのCPUなどにも影響されます。展示されていたコンセプト端末は、IntelのLunar Lake、つまり比較的電力効率の高いチップが搭載されていました。
専用ソフトウェアで、ソーラーパネルによる電力を確認することができます。試しに窓に向かって日光に当ててみると、電力蓄積は12V。窓から離れると7V程度でした。
ソーラーパネルを搭載した上で、重さが2.6ポンド(1kg強)だったのはGJ。
コンセプト端末はソーラーパネルだけではありません。先述の画面が伸びるパソコンの派生系として、画面が折れるコンセプト機、コードネーム「Flip」も登場。
18.1インチの縦長スクリーン(OLED)が、パキグニャっと向こう側に折れます。つまり、対面で座る人と画面を共有できるということ。画面分割表示のWorkspace Split Screen対応で、同じディスプレイだけどそれぞれ別のコンテンツで作業ができる、かも。
ただね、これ、パソコン閉じたときに折れた画面が外側にあるのがちょっと気になります。ケースつけるのも野暮。このあたりがまだコンセプト機の所以でしょうか。
Image: Kyle Barr / Gizmodo USそのほか、3D没入感を深める湾曲ディスプレイのコンセプトモデルも展示されていました。
Image: Kyle Barr / Gizmodo今手に入らないコンセプトモデルだけでなく、消費者が購入できるモデルも発表されました。
「ThinkBook 16p Gen 6」は、最大Intel Core Ultra 9 275HX、Nvidia RTX 5070、メモリ64 GBまでサポート。YogaシリーズにはIntel Aura Editionが登場し、Intel Core Ultraチップ&Nvidia RTX 5070単体GPUまで対応。Yoga Pro 7i Aura Editionは、3K OLEDディスプレイ搭載でCPUは最大Intel Core Ultra 9。
そのほか、「ThinkPad X13」は軽量化が魅力で、AMD Ryzen AI Pro 300搭載。昨年発表されたノートPCを2-in-1端末化したバージョンの「ThinkPad T14s」。CPUはAMD Ryzen Pro AI 300またはIntel Core Ultra 7 H/U/Vシリーズ搭載となっています。
書籍(Kindle版もあります)