庭のあるマンションなどに住んでいる人は、キンメツゲと呼ばれる庭木を見たことが多いかもしれません。
育成難度としては高くはないのですが、枯らしてしまうという問題が後を絶ちません。
今回は肥料や土の問題と対策について掘り下げていきます。
他の植物と違って、水にさらしてもしっかり生きてくれますし、直射日光に当てても問題はありません。
他にも暑さや寒さなどの温度変化の適応力にも長け、何より病気になりにくい強さを持っています。
最低限の手入れをしてあげれば、しっかり育つ本当に手のかからない庭木なのです。
では、なぜ枯れてしまうのでしょうか。
たまに土の中に大きなトンネルが掘られているのを見かけることがあります。
ほとんどがもぐらの仕業と言って差し支えはないでしょう。
では、もぐらが荒らしているのが最大の原因なのでしょうか?
即答になりますが、答えはNOです。
そもそも、どの地域でももぐらが繁殖しているわけではありませし、枯れる原因としては弱すぎます。
しっかりした肥料を与えているつもりの人も多く、なんで?と思う人もいるはずです。
ですが、枯れている原因の根本にあるのが肥料と土の問題なのです。
大概の植物の枯れる原因は水やりに関連するのですが、このキンメツゲに関しては異なります。
実は、このキンメツゲと呼ばれる庭木の肥料の与え方は、若干面倒な問題を抱えています。
基本的に日本の土は自然と酸性に寄った土が出来上がっているのですが、このキンメツゲはアルカリ性の土を好みます。
つまり、根本的に枯れないようにするためには、土質の改良とそれに合った肥料選びが必要となるのです。
普段私たちが上を歩いている土も、基本的には酸性に寄ったものです。
結論から言うと、何もせずに植えると枯れる結果になるのは必然だというわけです。
ではどういう対策を取ればいいかとなると、腐葉土などの土や肥料で質を整えるのが最適です。
少なくとも、その他の虫や水分の問題に関してはしっかりとケアしておく必要があります。
つまりは、このキンメツゲは、育成よりも育成に入るまでの段階が難しい庭木ということになります。
※トップ画像はPhoto by ゴエンさん@GreenSnap