観葉植物の中でも安定した人気を誇るガジュマル。世界各地で聖なる木として崇められてもいます。
実はこのガジュマル、美しい花も咲かせます。
その花も含めて今回ガジュマルを特集いたします。
何よりガジュマルは、その太い幹とそこから幾本も伸びる根が特徴です。この根のことを気根(きこん)と呼びます。
この気根は、スタート地点が地上に出ているのでマングローブのように露出しています。
そしてその気根は地面を縦横無尽に這いまわり、神聖さを醸し出します。
そのことから多幸の木と呼ばれることもあります。
ガジュマルは数年、場合によっては10年ほどかけて花を咲かせます。
しかし花と言っても一般的な花びらがある花ではありません。どちらかと言うと丸い実を思い浮かべて下さい。丸い実の形でもカテゴリーとしては花になります。
これには穴があり、イチジクコバチという蜂が入ってくるようにしてあります。そうすることで、方々のガジュマルを飛び回るイチジクコバチを媒介して受粉しているのです。
ガジュマルは沖縄と関わりが強くあります。「ガジュマル」という名称は実は沖縄発祥なのです。その語源は「絡まる」あるいは「風を守る」が訛ったものという説が有力です。
現地では観葉植物のみならず、防風林・防潮樹・生垣まで、多岐にわたり利用されています。台風の多い沖縄では重宝される木なのです。
名護市には巨木として有名なガジュマルがあり、国の天然記念物に指定済みです。
また、座敷わらしのような精霊「キジムナー」が宿る木としても大切にされてきました。
ガジュマルはただの観葉植物ではありません。特異な花を咲かせる、神聖な木なのです。
「多幸の木」と呼ばれるように、縁起もいいのでオススメです。
※トップ画像はPhoto by ラグさん@GreenSnap