古いビルの一室に入ると、そこは世界中から集めた器や布、雑貨が集まる、異国情緒たっぷりの空間。いろいろな国のものが集められていますが、どれもその土地の人々の歴史や風土を感じられる、手仕事の温もりに溢れるものばかりです。昼間は同じビル内にあるお店で南インドスタイルのカレーやドリンクをいただくことも。名古屋の街中にいながら、世界を旅しているような気分を味わえるビルを訪ねてみました。
名古屋市千種区、池下駅から徒歩10分ほどの場所にある「カサブランカ」は、世界の民芸を集めた雑貨店&カフェ。池下エリアはおしゃれなレストランも増えている住宅街ですが、その一角にあるレトロなビルの中にお店はあります。階段を上り、4階にある扉を開けると、お部屋のような空間。様々な国の器やアクセサリー、オブジェなどが並んでいます。
並んでいる商品はモロッコやルーマニア、トルコやインドなど、アジア、ヨーロッパ、アフリカなど、まったく異なるエリアの民芸品ですが、どれも手仕事の温かみに溢れ、一緒に置いていても違和感がないのが不思議なところ。手書きされた絵付けの素朴さ、陶器の色あい、刺繍のデザインに、その土地の歴史や文化を感じることができます。
店内にはモロッコのテーブルやソファが置かれていて、ミントティーやコフタなどモロッコの味を楽しむこともできます。ミントティーはティーポットやカップも現地のもの。空気をたっぷり含ませながら注ぎ、フレッシュなミントを添えます。甘くて爽やかなお茶が、気分をすっきり、リフレッシュさせてくれますよ。
このビルにはもう一つお店があり、こちらはインドなどアジアのインテリア&雑貨が並ぶカレー屋さんになっています。カレーは日替わりで、アチャールやパパドなども添えられた南インドスタイル。ゴア・ケララ・チェティナードなど南インド各地のカレーを再現して創作しています。
夏場など季節のよい時期は、ビルの屋上もカフェスペースとなり、街中ですが日常を忘れて過ごすことができる「カサブランカ」&「TeTe」。店内の品々を見ているだけでも、旅好きならばきっとわくわくするはずですよ。多様な民族が受け継いできた美しい暮らしの道具。世界中を旅してきた浅野さんに話を聞きながら、ぜひその魅力に触れてみてください。