2024年に12周年を迎えた紅茶専門店「トリントンティールーム」。イギリスやインドネシアから仕入れる豊富な紅茶と共にいただけるのは、日本ではあまり知られていないイギリスの伝統料理。代表的なのはイングリッシュマフィンの原型と言われるクランペットです。クリームやシロップとともにいただけばデザートに、惣菜と合わせればセイヴォリーになる、イギリスの定番料理です。
古民家をリノベーションしたショップが集まる、レトロな町として知られる谷町六丁目で、英国風な店構えが目を引く「トリントンティールーム」。大阪メトロ谷町線谷町六丁目駅3号出口から徒歩5分の場所にあります。
店名の「トリントン」は、船の名前が由来。その昔、ロンドンへ紅茶を運んだ英国初のティークリッパー(高速帆船)の船名です。アンティーク家具で彩られた空間は、船上をイメージ。レトロな下町で非日常なひとときを過ごせます。
クランペットはイングリッシュマフィンの原型で、イーストで発酵させたパンケーキのようなもの。日本ではなじみはありませんが、イギリスではポピュラーな食べ物です。
本場のクランペットは重曹を使い、大きな気泡があるのが特徴ですが、こちらでは日本人が食べてもおいしいと感じるように重曹は使わず、ほんのり塩気があってもっちりした食感が特徴です。定番のクランペットのクリームティーは、トッピングのクリームを発酵バターかホイップクリームからひとつ、シロップをゴールデンシロップ、メープルシロップからひとつ選べます。
クリームとシロップでいただくデザートのほか、卵料理や肉料理、サラダなどと合わせた食事メニューもあります。
スティッキートフィープディングというスイーツも注目です。プディングと名付けられていますがプリンではなく、紅茶にひたしたデーツが入ったスポンジケーキに濃厚なトフィーソースをたっぷりかけてバニラアイスをトッピングしています。
トフィーソースはバターや生クリーム、砂糖を煮詰めたもので、キャラメルのような濃厚な甘み。ただくどい甘みではないので、食後のデザートとしてもぴったり。食事メニューには+800円でセットにできます。
オリジナルのスタンダートティー12種、オリジナルのフレーバーティーは5種。ほかジャワ島にあるオーガニック茶園「ブキッサリ茶園」の紅茶、英国紅茶ブランド「AHMAD TEA」と英国王立植物園「キューガーデン」とコラボレーションした紅茶などがあり、ラインナップはかなり豊富。
フードメニューはすべて紅茶や他のドリンクがセットに。紅茶のみのオーダーでもポットで提供されます。ポットには約3杯分の紅茶が入っていて、さらに差し湯も添えてくれるため、ゆっくりくつろぎながら紅茶を楽しめます。
店内にはセレクトショップを併設。アンティークやビンテージ家具のほか、伝統的ディテールのオリジナル雑貨も販売。「路地裏にある小さなキャビネット」をイメージし、ひとつひとつの引き出しを開けるたびに、衣食住を彩る様々な楽しみが見つかるセレクトを目指しているそうです。
英国食器ブランド「バーレイ」の茶器の品ぞろえはかなりのもの。職人の手によりひとつずつ絵付けされているため柄の出方が少しずつ異なります。廃盤になっているデザインもあるため、日本各地から「バーレイ」の茶器を狙って訪れるファンもいるそうです。
オリジナルの紅茶はボタニカルな柄をあしらった筒状のもののほか、かわいい鳥のギフトボックスに入ったものも。アフタヌーンティーブレンド、アッサム、アールグレイ、プレミアムの4種があります。
英国船をイメージした店内で、アンティーク家具に囲まれながら、英国紅茶と伝統料理をいただける「トリントンティールーム」。目新しいスイーツを目当てに訪れてみてくださいね。