長崎の異国情緒を象徴する大浦天主堂は、日本における現存最古のカトリック教会であり国宝、長崎に点在する世界遺産のひとつです。ステンドグラスから色とりどりの光が差し込む空間は幻想的で、聖なる癒やしの時間を過ごすことができます。
ここを訪れたのなら、ぜひ同じ敷地の博物館内にある「ミュージアムショップPADRE(パードレ)」にも足を運んでみてください。“ここだけ”の限定品やオリジナルアイテムを多数ラインナップしていて、知る人ぞ知るおみやげスポットとして人気です。
「ミュージアムショップPADRE」があるのは、大浦天主堂に隣接する「大浦天主堂キリシタン博物館」です。
館内には潜伏キリシタンが祀っていたマリア観音像や踏み絵を描いた絵画などが展示されており、日本におけるキリスト教関係の資料はどれも希少で、見ごたえがあります。
ショップは最後の展示室の向かい側、博物館の出口手前のコーナーです。
ショップ内にはキリスト教関連の書籍や雑貨のほか、長崎みやげの定番であるカステラや銘菓、ステンドグラス製品、文具、Tシャツなど、さまざまなアイテムが並びます。
なかでも、おすすめは大浦天主堂限定のカステラ「奇跡のカステラ」です。
ショップオリジナルの「奇跡のカステラ」は、通常のカステラより卵黄をたっぷりとぜいたくに使った「五三焼」(卵黄が5・卵白が3という比率)の製法でつくられたもの。しっとりやわらかい生地は卵の風味が豊かで、底にザラメがびっしり。1食ぶんずつカットされていて、切り分ける手間が省けてお手軽です。0.5号1350円、1号2300円。
ちなみに、商品名の「奇跡」は大浦天主堂の創建当時に起こった「信徒発見」に由来するもの。約250年の禁教令下において、潜伏し続けていたキリシタンが、大浦天主堂の献堂に際して神父に自らの信仰を告白しました。この事件は「世界宗教史上の奇跡」として、全世界のキリシタンに大きな驚きと感動を与えたといいます。
今に伝わる長崎カステラの製法「五三焼」は、この“奇跡”が起きた同じ年の1865年に発案されたと伝わるもので、ふたつの奇跡にかけてネーミングされたのだとか。
こちらも大浦天主堂の限定品。エッセンシャルオイルを波佐見焼のストーンにたらして香りを楽しむ「波佐見焼アロマストーンセット」はゆうこう、せとかの2種類で各3300円。
ゆうこうは、かつて潜伏キリシタンが多く住んでいた長崎市外海地区の一部の地域のみ自生する柑橘です。すっきりとした爽快感とともに、心落ち着く優雅な香りが特徴。高級柑橘といわれるせとかはフルーティーで清々しい残り香が楽しめます。
長崎はまちを歩けば必ずといっていいほど猫と遭遇します。大浦天主堂の門前に、ほぼ毎日陣取っているのは茶トラのお嬢さん猫「フランシーヌ」。名付け親は不明ですが、どこか優雅で気品あふれるたたずまいが魅力的ですね。テレビや雑誌で紹介されたことがあるため、全国にファンがいる有名な美人猫さんなんですよ。
「ミュージアムショップPADRE」では、フランシーヌの撮り下ろしグラビアをプリントしたポストカード付きのお菓子「長崎ラスク」(1188円)が人気です。商品自体は長崎駅や空港でも販売していますが、このポストカードのおまけが付くのはここだけ。
大浦天主堂前の石畳で寝そべる姿や神父服でのお昼寝シーンなど決定的な瞬間のレアショットばかり。おまけ目当てで、「長崎ラスク」を買い求める人もいるのだとか。
大浦天主堂オリジナルのミニトートバッグ。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産基金」のために500円以上寄付すれば、いずれか1つプレゼントしてもらえます。
平置きで横約27.5cm×縦約15.5cm、お弁当やスマホなどをさっと入れられて持ち運びが便利。
いかがでしたか? 紹介したアイテムは、どれも駅や空港では買えない「ミュージアムショップPADRE」のみの販売。いつもの長崎みやげとはちょっと違ったレアな限定品を探すとき、覚えておきたいショップです。
随時、新作も登場するので、大浦天主堂の拝観後には、ぜひチェックしてみてくださいね。