全国各地のおいしい・かわいいおやつを紹介する「毎日おやつ」。自宅でのスイーツ時間が楽しくなるとっておきの甘味から、旅のおみやげにもぴったりなご当地の恵みを使った逸品まで、新しい発見にきっと出会えるはずです。今回は石川県の「そっとひらくと」をご紹介します。
寒い季節にひそやかに花をつける梅は、おめでたい慶事にも使われる縁起物。そんな梅の花を模した和菓子が「そっとひらくと 福薫る」です。
蓋を取るようにそっと最中を外すと、彩り豊かな松竹梅の干菓子と占いのお札が閉じ込められています。小さく細工の美しい干菓子は、その味わいも本格派。さらり上品に溶ける和三盆、パリッと固めだったりシャリッと歯ざわりのいい干菓子、すべて味が異なる金平糖など、一つひとつにこだわりがつまっています。お札に記されている小さなひとことは、幸せを呼びこんでくれそうで嬉しくなります。
手掛けているのは、石川県の山中温泉にある「山海堂」。“和菓子がもっと楽しくなる”をテーマにお菓子作りをしています。加賀 前田藩の御紋である梅鉢紋からイメージしたまるい梅の最中は、山中温泉みやげとしても人気です。
「そっとひらくと」は、完成まで2年をかけて試行錯誤したのだそう。ほかに春夏秋冬の4種類があり、それぞれ歳時記の干菓子が入っています。こちらも細部まで美しく、職人技にうっとり。
最中を開いたときのかわいさや驚きから、家族や友人との会話も弾む「そっとひらくと」。心なごませ、福を呼ぶお菓子です。