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ノコギリ屋根がかわいい青梅のパン屋さん「noco BAKERY & CAFE」

  • 2020年10月15日
  • ことりっぷ


かつて織物工場だった建物を改装し、どこか懐かしく温かな雰囲気に満ちている「noco BAKERY & CAFE」。緑の山が背後にせまる自然豊かな場所で、天然酵母ルヴァンリキッドを使ったパンと焼菓子を一つひとつ手づくりしています。芳ばしいパンの風味あふれる生地は、ふんわりしっとりなめらか。一口かじれば思わず笑顔になるおいしさです。
JR青梅線二俣尾駅から歩いて15分ほど。途中の多摩川に架かる奥多摩橋から雄大な渓谷の景色を楽しみつつ、木々が林立する山にどんどん近づくと、その麓に「noco BAKERY & CAFE(ノコ ベーカリー&カフェ)」はあります。
東京都内のパン屋さんで修行を積んだ佐藤えり奈さんがデザイナーのご主人の晋里さんと2014年に開店。知り合いの木工作家さんが工房として使っていたこの建物を縁あって譲り受け、緑が多く空気がきれいなこの地でお店を始めることに決めたのだそう。
建物は青梅の繊維産業が盛んだった時代に織物工場だったもの。自然光を全体に均一に採り入れるため天井近くに窓が複数設けられたことから、屋根はノコギリ刃のようなギザギザの形。窓から差し込む光はやわらかで包容力があり、店内には安心感が漂っています。
佐藤さんのこだわりはすべてのパンに天然酵母のルヴァンリキッドを使い、丁寧に手づくりすること。生地をじっくりと時間をかけて発酵させているので風味がよく、いつまでもしっとりとおいしく味わえます。天然酵母のイメージにありがちな酸味はありません。
素材には国産の小麦粉を選び、パンの中に入れる具も地元や旬のものをなるべく使って手づくり。添加物は入れず、安心して食べられるものを提供することもこだわりです。
15〜20種類の定番パンや季節ごとに替わるパンが並ぶなかで、おすすめは「パン・ド・ミ」の山型食パン。北海道小麦のゆめちからを使い、しっとりもっちり。薄く仕上げている皮がトーストするとカリカリになり、カリッサクッと軽やかな食感が評判です。
「パン・ド・ミ」の角型食パンも人気で、バターや練乳をたっぷり入れて焼いた生地はふわふわ。青梅の「かわなべ鶏卵農場」の新鮮なこだわり卵の具をこぼれ出すくらい挟んだ「たまごサンド」は、パンのやさしい甘みと卵のコクが口いっぱいに広がります。
北海道小麦は甘みがあり、香りと味のよさも抜群です。フランスパンの生地にクリームチーズをごろっと入れた「チーズフランス」、レーズンとくるみを練りこんだ「レーズンくるみパン」はシンプルな味わいで、小麦のおいしさをしみじみと感じられますよ。
佐藤さんご夫妻はお店に来てくれたひとたちに笑顔になってもらいたいと願い、おいしいものや嬉しいことをお客さんと一緒に楽しむこともできたらと考えています。
そこで、関わりのあるお店の食べものや雑貨の販売、音楽ライブを行うマルシェ「のこいちば」、作家さんの作品の展示やワークショップを行う展示会も開催。たくさんの人とのつながりが生まれ、広がったことも楽しく、お店を続けていてよかったことなのだそう。
通常は購入したパンとコーヒーをカフェスペースで楽しめますが、現在はコロナ禍でテイクアウトのみ。コーヒーはこちらのパンや焼菓子に合うように、国分寺にある自家焙煎珈琲店「ねじまき雲」で焙煎してもらった中煎りと深煎りの2種類を用意しています。
パンとコーヒーをテイクアウトしたお客さんのなかには、多摩川の河原で景色を楽しみながら味わう人もいるようです。自然に囲まれて食べるとまたおいしさも格別でしょうね。

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