全国各地のおいしい・かわいいおやつを紹介する「毎日おやつ」。自宅でのスイーツ時間が楽しくなるとっておきの甘味から、旅のおみやげにもぴったりなご当地の恵みを使った逸品まで、新しい発見にきっと出会えるはずです。今回は山口県の「月でひろった卵」をご紹介します。
ぽってりとした見た目と違わず、口に運ぶとスポンジ生地がふわっと柔らかな食感の「月でひろった卵」。1986年に全日空の機内食用のお菓子として開発され、リニューアルを重ねながら長年愛され続ける、山口県の「果子乃季」看板のお菓子です。
スポンジの中のトロッとしたクリームは地元・山口のフレッシュな牛乳を使用したカスタードクリーム。ソフトな食感の刻み和栗も練り込まれ、まろやかでやさしい味わいです。工場の地下から湧き出るおいしいお水を使用して、じっくりと蒸しあげて作っているのだそう。
「月卵シリーズ」としてほかに、山口県の宇部市で作られているお茶の葉のクリームと北海道小豆の粒あんを入れた「小野茶」、しっとりとした皮で自家炊きミルク餡を包んだお饅頭「鳩子の海」などもラインナップしています。
「月でひろった卵」という物語を感じるネーミングは、航空会社の機内茶菓子採用のときに決まったのだそう。「月の卵」と、「月でひろった卵」の2つの案のうち、わかりやすさから「月の卵」案に傾きかけていたのを覆したのは、女性客室乗務員の一致した意見から。その際の“かわいらしく、やさしい感じがして愛らしい”との声そのままに、35年たった今でも愛され続けているお菓子です。