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日常を優しく彩る染色の魅力を発信♪オリジナルテキスタイルブランド「some:teco」

  • 2020年10月18日
  • ことりっぷ


手に取る人がハッピーになりそうな色使いが魅力のオリジナルテキスタイルブランド「some:teco」。
ブランドを展開する染色作家・池田圭さんに、ブランド立ち上げの経緯などについてお尋ねした前回に続き、これまで手がけた作品のことや染色の魅力について紹介していただきました。
■プロフィール
池田圭(いけだけい)/大阪府出身。京都市立芸術大学工芸科染織専攻卒業。小学校や大学の講師などを経て、2016年にオリジナルテキスタイルブランド「some:teco」を立ち上げ、神戸を拠点に創作活動やワークショップを行っている。
染色作家である池田さんが自身の活動の中で主軸に置いているのは、型染めです。
型染めとは、江戸時代に確立された日本独特の染色技法の一つ。複数の工程から成り立ち、すべて手作業で行われるため、一つの作品を作るのに1ヶ月近くかかることもあるそう。
制作方法は、まず、柿渋を塗って強度を高めた和紙を彫って型紙にして生地の上に置き、米ぬかともち粉から作った糊を塗って絵柄を映しとります。
次に、にじみ止めを塗ってからハケで色を乗せていき、定着剤を塗って水で洗います。水洗いの際には表面の部分の染料が落ちていくため、細かな濃淡の調整が必要です。
「思うような色を出すのは大変ですが、どんな色が出てくるのか、水で洗う瞬間が一番ワクワクします」
飾るための型染めではなく、暮らしの中で使ってもらえるものをと池田さんが2016年に作り始めたのが日傘です。型染めした手ぬぐいの生地を一枚ずつ傘の骨に貼り合わせたもので、南国の風景を思わせる鮮やかな鳥や植物の絵柄が印象的です。
傘になった姿を想像しながら一本ずつデザインしているという一本ものの日傘は、夏のお出かけを楽しくしてくれそうです。
「some:teco」では染色のほかに、池田さんが顔彩で描いた絵をもとにしたテキスタイルの販売も行っています。
顔彩は日本画に用いる絵具の一種で、発色が美しく、水で薄めるため幅広い濃淡の表現が可能です。
じっくりデザインと向き合う型染めと対象的に、思い立った瞬間にすぐ描ける顔彩は、池田さんの瞬間瞬間のイメージを切り取ったもの。コットンの柔らかい肌触りと、色のにじみや重なりが、みどりのクジラや色とりどりのレンガ、雨の日に子どもたちが動物と遊ぶ姿といったモチーフをより優しい雰囲気に仕上げています。
動植物や風景をモチーフにする池田さんの作品からは、どこか物語の挿絵のような印象を受けます。
また、どの作品もカラフルでありながら、色と色の交わりから優しさがにじみ出ているような柔らかさを感じます。「some:teco」の布を購入する方には、その色を気に入って手元に呼ぶ方も多いとのことで、色使いも大きな魅力の一つです。
「デザインのインスピレーションは、散歩中に見かけた鳥から旅先の風景まで、かつて触れたものから湧いてきます。どれも何年もの時を経て、あるときふっと浮かんできます。
特に旅行はとても好きで、学生時代に青春18切符で訪れた信州や、社会人になってから一人で訪れた民藝のさかんなフィンランド、職人の手仕事が根付いた色彩豊かなイタリアなどで受けた感動は忘れられません」 
草木染めや引き染めなど、型染め以外の染め方でも積極的に制作している池田さん。
その中でも、アトリエでこの日、ひときわ目を引いたのは引き染めで制作された青色のワンピースです。引き染めは日本独特の染色技法で、型染めとは異なり糊を塗らずに一気にハケで色を乗せていきます。青色のグラデーションが美しい「色を楽しめる」一着です。
「気軽に購入してもらえるような染色の作品をどんどん作っていきたい」と池田さん。
神戸の坂の上のアトリエから、今後もたくさんの優しい色彩があふれていくことでしょう。

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