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プラントベース食品のニューカマー!徳島県産の「たかきび」使用の餃子とハンバーグ

  • 2024年5月15日
  • コロカル
世界農業遺産認定の「にし阿波の傾斜地農耕システム」でつくられた「たかきび」

健康志向の高まりや、畜肉生産による温室効果ガス削減を推進するために、近年増えつつあるプラントベースの代用肉。一般的に外国産の大豆を原料とした代用肉が多いなか、国産のスーパーフードに注目した企業があります。それが徳島県で55年続く外食企業の〈ふじや〉。同社は徳島で古くからつくられてきた「たかきび」という雑穀で、次世代のプラントベースフードを開発しました。

徳島で古くから作られてきた「たかきび」

主原料となるたかきびは、世界五代穀物の一つ(諸説あり)とも言われており、ダイエット食や健康食としても知られています。「ミートミレット」という別名も持ち、ひき肉に似た弾力ある食感が特徴です。

「にし阿波の傾斜地農耕システム」でつくられたたかきび

〈ふじや〉では人口約7700人、急斜面が多い山間地域である徳島県美馬郡つるぎ町にて、「にし阿波の傾斜地農耕システム」でつくられた(一部海外産も使用)たかきびを使用しています。

「にし阿波の傾斜地農耕システム」

にし阿波の傾斜地農耕システムとは、斜面で一般的な段々畑をつくるのではなく、独特の農具と知恵を使い、傾斜地のまま農耕を行う手法で、400年以上にわたり継承されてきた文化です。このシステムは持続可能であり、食と農の危機的状況や生態系の破壊など、世界が直面する問題解決にもつながると評価され、国連食糧農業機関(FAO)が認定する制度「世界農業遺産」に中国・四国地方で初めて認定されました。

こんがり香ばしい薄皮がたまらない! 肉不使用とは思えない満足度の「肉超餃子」

動物性タンパク質不使用の「肉超餃子」

こうしてたかきびを使って開発したのが、動物性タンパク質不使用の〈肉超餃子〉です。肉不使用の餡を2000時間費やして開発。独自の天然調味料やスパイスを組み合わせることで餡の食べ応えを追求しています。

調理は冷凍庫から出してフライパンで焼くだけと至って簡単。わずか0.52ミリメートルの超薄皮でありながら美しい羽付きに焼きあがり、香ばしい味わいに仕上がります。

実際に食べてみると、カリカリと香ばしい薄皮が付属の甘塩っぱいタレと合わさりビールを飲む手が止まりません。餡は肉の脂の重たさはなく、さまざまな食感の食材が入っていて食べた時の満足感がしっかりあります。おいしさだけではなく、栄養バランスも理想的な形に仕上げているとあり忙しい現代人にはありがたい商品であると感じました。

大豆ではなく徳島県産のたかきびを使った〈肉超ハンバーグ〉

たかきびを使った「肉超ハンバーグ」

肉超餃子に加え〈ふじや〉では、たかきびを使った〈肉超ハンバーグ〉も展開。こちらは湯煎するだけで簡単に食べることができます。ハンバーグのタネは、たかきびを炊飯して炊き上げ、肉の食感に近づけるためソテーオニオン、エゴマオイル、塩麹、豆乳、オリジナルの調味料を加えてつくり上げています。肉、卵、乳製品は不使用のヴィーガン対応です。最後は手で整形し、オーブンで中までじっくり火を通してハンバーグに仕上げています。

一般的な肉のハンバーグに比べて、塩分65%カット・脂質55%カット(2023年文科省 日本食品標準成分表:冷凍ハンバーグとの比較)。脂質はもちろんカロリーも肉に比べると圧倒的に低く抑えられていながらしっかりと食べ応えと満足感があります。

冷凍庫にストックしておくことで手軽にメイン料理を食卓に並べられる上肉不使用で栄養満点の肉超餃子と肉超ハンバーグ。プラントベースフードの新たな選択肢のひとつとなりそうです。

information

「肉超餃子」 「肉超ハンバーグ」

料金:選べる食べ比べセット(肉超餃子36個+肉超ハンバーグ 4個)4500円

Web:〈ふじや〉公式ウェブショップ

*価格はすべて税込です。

writer profile

Riho Nakamori

中森りほ

なかもり・りほ●東京生まれ東京在住のフリーライター/編集者。仕事やプライベートで月に1回以上、地方や海外へ。各地のおいしい食べ物やお酒、素敵なホテルや旅館を発掘するのが趣味。好きな番組は『ブラタモリ』『六角精児の呑み鉄本線・日本旅』。

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