グランピング&BBQ施設、〈ウッドデザインパーク瀬戸〉が、焼きもののまちとして有名な愛知県瀬戸市にオープン。車で5分ほどの場所には〈ジブリパーク〉がある、話題のエリアです。都心からほど近い場所にありながら、豊かな自然に囲まれ、昔ながらの暮らしや遊びが楽しめるスポットとして人気をよんでいます。
魚を釣ったり、薪を割ったり、憧れの田舎暮らしを疑似体験慌ただしい日常からふと抜け出して、作物を育てたり、自分で魚を捕ったり、自然のなかで遊んだり。そんな田舎暮らしを疑似体験できる、ひと味違ったグランピングを楽しめるのが〈ウッドデザインパーク瀬戸〉のおもしろさ。敷地内には丸太などを組んでつくられたブランコや平均台などの木製の遊具のあるキッズパークや、人工で作った小川が流れる川遊びエリア、マス釣りが楽しめる釣り掘など、自然との一体感が満喫できます。
また、グランピングスペースのテント横には薪を割る道具がセットされており、その薪を使って焚火をして楽しむなど、アウトドアならではの醍醐味も。闇が深まるなか、普段の生活では味わえない非日常空間へと誘ってくれるはず。
広場の中央には大きな焚火スペースも。
現代の生活を取り入れながら、少しずつ自然へ歩みよるウッドデザインパークの関連会社に、住宅リフォーム会社があることから、テント内の部屋は冷暖房完備、バストイレつきと、まるでホテルのような快適な空間となっています。ウッド調のあたたかみのあるインテリアやおしゃれなファブリックなど心地よく、無理のないグランピングライフを提供してくれています。
インテリアにも凝ったつくりで、プライベート空間を満喫できる。
敷地内には、人気のサウナテントもあり、思い切り汗をかいてリフレッシュしたあとは、水風呂やシャワーでさっぱり汗を流せます。大自然のなかで、体ひとつで楽しむサウナは、慌ただしい日常をそぎ落とし、シンプルでクリアな気持ちにリセットしてくれそうです。
10月30日まで予約制でテントサウナを開催。
地元の食材を味わいながら、自然の恵みに感謝現在、〈ウッドデザインパーク瀬戸〉で運営スタッフとして働く片岸亮さんは、数年前まで東京の飲食店で仕事をしていましたが、コロナ禍で生活が一変。地元・愛知に戻り、新たな可能性を求めてウッドデザインパークに転職したそうです。
管理棟でお客さんを出迎えている片岸亮さん。
現在は地元のおいしい食材との出合いを楽しんでいるとか。「BBQで提供している瀬戸豚は、地元農家さんが大切に育てているブランド豚です。愛知にはまだまだ知られていない食材もたくさんあるので、BBQでそういった食材を知っていただくことにもつなげたいです」と、片岸さんは語ってくれました。
飼料や飼育方法にこだわった瀬戸豚はもっちりとしたおいしさで評判。
宿泊客は1泊2食つきで、夕食は食材がいろいろ選べるBBQ、朝食は愛知県ならではの名古屋コーチンの卵を使った卵かけごはんの和定食、洋食、雑炊の3パターンから選べます。飲食業出身の片岸さんだからこそのこだわりの食事が堪能できます。
名古屋コーチンの濃厚な卵でいただく卵がけごはんは食べ放題!
昔話に出てきそうな合掌造りがシンボルに〈ウッドデザインパーク瀬戸〉には、この施設のシンボルである白川郷から移築した合掌造りの古民家があります。
世界遺産である白川郷の合掌造りを移築。
ここは、グランピングやBBQ利用者以外も楽しめるスポットで、今までは見学利用のみでしたが、ゆったりとした時間を過ごしてもらおうと、3月23日に自然薯茶屋として、新たにオープンしました。自然薯を使った素朴な味わいのランチや七輪で焼く団子などの甘味も楽しめます。
手づくりのおいしさが味わえる「自然薯ごはん・そば御膳」。
古き良き日本文化を伝える古民家での暮らし雰囲気のある大きな囲炉裏を囲んで、まったりおしゃべりしたり、アンティーク家具や調度品に囲まれた和室で食事をいただいたり、アウトドアだけでなく、日本の伝統的な暮らしを体験できるのも魅力となっています。もともとここは、昭和の初めに洋裁学校が建てられていた場所。〈ウッドデザインパーク瀬戸〉をつくる際、古民家に残されていた古いミシンや和箪笥、窓枠や照明器具、大きな一枚板のテーブルなどを当時の様子を伝えるべく、そのまま再利用しています。
囲炉裏のある大広間や個室もあり、グループでゆったりと食事が楽しめる。
古民家の入口スペースには、和雑貨のお土産や、豊明で就労支援を行っている〈かみるれ〉とのコラボで実現した手づくり雑貨なども販売。あたたかみのあるモノづくりに、心がやわらいでいきます。
2階には、宿泊者限定の共有スペースがあり、ソファでくつろぎながら絵本を読んだり、昔ながらのけん玉やお手玉、輪投げなど日本古来の遊びを楽しんだりすることもできます。スマホを手放し、ゆるやかな時間に身を任せてみるのもオススメです。
ラウンジは、昔遊びスぺ―スのほか、絵本のコーナーや動画鑑賞ができるスペースなどがあり、ゆったりとくつろげる。
〈ウッドデザインパーク瀬戸〉のグランピングのよさは、自然と向き合いながら、移りゆく自然のなかで人々が紡いできた営みを体全体で感じ、思いを馳せることのできる時間なのだと思いました。
春がきて、桜の季節のあと、新緑に包まれるこの場所でその移りゆくさまを感じてみてはいかがでしょう。
information
ウッドデザインパーク瀬戸
住所:愛知県瀬戸市南山口町730
TEL:090-3736-3685
開館時間:10:00〜17:00
休業日:水曜
■自然薯茶屋
営業時間:11:00〜15:00
休業日:月曜(カフェスペースのみ)※BBQ・グランピングは運営
予約:不要
駐車場:無料駐車場あり
■テントサウナ
利用時間:第一部 10:00〜13:00、第二部 14:00〜17:00、第三部 18:00〜21:00
料金:2名利用時3500円/人、3名利用時3300円/人、4名利用時3000円/人
※グランピングエリア利用料含む
【プランに含まれるもの】
mobiba(モビバ)、椅子、桶、杓子、お水(500ml)アロマ水(アロマを持参する場合は備考欄に記入を。
ミニ冷蔵庫あり、ドリンクの持ち込みも可能。
管理棟のドリンクサーバーは追加500円で利用時間内は自由に使える。
※ゴミは持ち帰り。
writer profile
Naomi Kuroda
黒田 直美
くろだ・なおみ●愛知県生まれ。東京で長年、編集ライターの仕事をしていたが、親の介護を機に愛知県へUターン。現在は東海圏を中心とした伝統工芸や食文化など、地方ならではの取り組みを取材している。食べること、つくることが好きで、現在は陶芸にもはまっている。