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個性光る〈ART MUG〉3種。1杯のコーヒーが特別なものに

  • 2023年12月28日
  • コロカル
波佐見焼×アートのコラボマグカップ

陶磁器の町、長崎県波佐見町にルーツをもつ〈東京西海株式会社〉は、自社のブランド〈HASAMI PORCELAIN(ハサミポーセリン)〉から第3弾となる新しいアイテムを発売しました。

2021年に発足したアーティストらと協業する〈ART MUG〉プロジェクトは、これまで内田洋一朗さんと平野太呂さんが参加。今回は、神山隆二さん、カワイハルナさん、横山裕一さんの3名のマグカップを提案します。

波佐見町の風景。山にかかる登窯の跡地が景色に溶け込んでいる。 撮影:平野太呂

波佐見町の風景。山にかかる登窯の跡地が景色に溶け込んでいる。 撮影:平野太呂

HASAMI PORCELAINは、2013年に国内展開がスタート。今年が10周年のアニバーサリーとしてART MUG3種を12月11日よりオンラインで発売を開始しました。

プロダクトの製造は東京西海の親会社である〈西海陶器〉の創業した波佐見町で、原料の天草陶石に土を混ぜた「半陶器」のマグやプレート、ボウル、ティーポットなどが生産されています。

約400年前の江戸時代につくられはじめた磁器は、当時から日本各地に、長崎港を経てヨーロッパへも出荷されました。量産型の日用の食器として安価で使いやすい波佐見焼の伝統は、現代まで脈々と受け継がれています。

工場内には製造途中の器が所狭しと並べられる。 撮影:平野太呂

工場内には製造途中の器が所狭しと並べられる。 撮影:平野太呂

販売前のテスト用サンプルを焼成後、裁断検査を行う。 撮影:平野太呂

販売前のテスト用サンプルを焼成後、裁断検査を行う。 撮影:平野太呂

2011年、HASAMI PORCELAINは波佐見焼のテーブルウェアとして、日本よりも先にアメリカからスタートしました。ロサンゼルス在住で〈tortoise general store〉を経営する篠本拓宏さんのディレクションのもとに生まれ、現在も米国、ヨーロッパ、アジア・オセアニアと世界中で愛用されています。

シンプルなベースにアーティストの個性を乗せて

〈ART MUG〉第三弾アイテム。神山隆二、カワイハルナ、横山裕一が手がける。SIZE:O85 × H89 mm, 385 ml 4180円(税込)

〈ART MUG〉第3弾アイテム。神山隆二、カワイハルナ、横山裕一が手がける。SIZE:O85 × H89 mm, 385 ml 4180円(税込)

HASAMI PORCELAINは、装飾性を排し、直線と曲線が調和したデザインが特徴です。

ART MUGの機能性と製造工程の必然性から生まれたデザインは、共通の直径で設計され、スタッキングも可能。使いやすく美しい造形となっています。

ART MUGは、シンプルな白地ベースにプリントが施されており、アーティストの意図が忠実に表現できるよう、印刷業者と窯元が協業しながら、発色・再現の向上を目指し、新しい可能性を追求したアイテムです。

そして3つのマグカップに見え隠れする、それぞれの作者の視点を読み解くのもおもしろいはず。

「毎朝スタジオで描きながら飲むコーヒー」を、「散りばめられたモチーフと、ふと景色が変わる瞬間」を、「ボコ」「ゴーン」「ピカー」という文字と音の連なりを想像してみたり。

マグカップという小さなスペースに表現されたアートワークをぜひ楽しんで。

神山隆二(アーティスト)〈Ambiguous time〉

神山隆二(アーティスト)〈Ambiguous time〉

神山隆二さんよりコメント

毎朝僕は豆のグラインダーで目を覚ます。最初の一杯とポットに1杯分を注ぎスタジオで描きながら飲むコーヒー。午後スタジオでグラインダーを回し2杯分を用意。3時のおやつと一服しながらの一杯で気持ちをスイッチ。最後にポットに入った一杯を飲みながら1日を振り返る。これが僕の日課でありコーヒーとの付き合い方。これからはこの一杯をこのマグに注ぐのを楽しみたい。

カワイ ハルナ(アーティスト)〈chips〉

カワイ ハルナ(アーティスト)〈chips〉

カワイ ハルナさんよりコメント

置く方向によって見え方が変わるようにモチーフを散りばめました。食事をするテーブル、仕事のデスクなど手の届く環境でふと景色が変わる瞬間をつくれたらいいなと思って考えました。絵柄は近年取り組んでいる「chips」というシリーズで、平面の形を立体的に組み、固定するという行為の最小の形を探っています。

横山裕一(美術家・マンガ家)〈ボコ〉

横山裕一(美術家・マンガ家)〈ボコ〉

横山裕一さんよりコメント

器の絵柄は20年前「広告」という雑誌に掲載された。現代建築を主題とする土木5 という漫画だ。なぜこのように横長なのか雑誌掲載時の事情が何かあるはずだが現在不明だ。今ならそのようなことはしないがキャラクターに名前を付け登場人物紹介も併載されていた。作中の擬音から引用された商品名「ボコ」は私の命名でなくマグカップ会社側の発案だがなかなかいい名前だ。

2023年10月24日に新しくオープンした〈Tokyo Saikai Showcase〉

2023年10月24日に新しくオープンした〈Tokyo Saikai Showcase〉

東京西海が10月にオープンした〈Tokyo Saikai Showcase〉は、ギャラリースペースやウェブショップの梱包や発送を行うワークスペース、地域とのつながりを深めるガーデンテラスから構成され、HASAMI PORCELAINの商品を実際に手にとることができます。

ぜひ、オンラインやショールームですてきなアイテムをご覧ください。

information

HASAMI PORCELAIN 

WEB:HASAMI PORCELAIN

ART MUG特設サイト

*価格はすべて税込です。

writer profile

Mayo Hayashi

林 真世

はやし・まよ●福岡県出身。木工デザインや保育職、飲食関係などさまざまな職種を経験し、現在はフリーランスのライターとして活動中。東京から福岡へ帰郷し九州の魅力を発信したいとおもしろい人やモノを探しては、気づくとコーヒーブレイクばかりしている好奇心旺盛な1984年生まれ。実家で暮らす祖母との会話がなによりの栄養源。

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