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「エネルギー・環境会議」 詳細解説

読み:
えねるぎーかんきょうかいぎ
英名:
Energy and Environment Council

政府が「新成長戦略」を実現するために設置した「新成長戦略実現会議」は、2011年6月に「エネルギー・環境会議」の開催を決定した。エネルギー・環境会議は、エネルギーシステムのゆがみや脆弱性を是正し、安全・安定供給・効率・環境などの要請に対応した、短期・中期・長期からなる革新的エネルギー・環境戦略の策定を主な目的としている。議長は国家戦略担当大臣が、副議長は経済産業大臣と環境大臣が務める。メンバーは、外務、文部科学、農林水産、国土交通、内閣府特命担当の各大臣と、議長が指名する内閣官房副長官などだ。

政府がエネルギー・環境会議を設置したのは、東日本大震災の発生に伴う原子力発電所の停止などを受けて、再生可能エネルギーの促進や省エネ節電などの課題について、早急に方向性をまとめる必要性があるためだ。2030年までをにらんだエネルギー基本計画を一から見直す方針を打ち出すには、総合資源エネルギー調査会など既存の会議まかせにするのではなく、政府として明確な戦略を策定する必要があった。

2011年6月の第1回会議では、わが国における発電・送電・配電体系のあり方や、再生可能エネルギー普及と省エネ促進の方策、原発の再稼働と事故が起きた場合の対応策、電力需給などについて、さまざまな意見が交わされた。これを受けて、同年7月の第2回会議で「当面のエネルギー需給安定策」と、「『革新的エネルギー・環境戦略』策定に向けた中間的な整理について」が了承された。

その後、国民からのパブリックコメントや意見聴取会を行い、2012年9月の第14回会議で「革新的エネルギー・環境戦略」を決定した。省エネルギーを推進し、再生可能エネルギーの導入を促進することで、原発への依存度を減らし、化石燃料への依存度を抑制することを基本としている。原発に依存しない社会の早期実現、グリーンエネルギー革命の実現、エネルギーの安定供給の3本柱からなる。同戦略は、閣議決定の「今後のエネルギー・環境政策について」に、参考文書として付された。

同戦略はまた、発送電分離による分散ネットワーク型システムの確立など電力システム改革の断行や、地球温暖化対策の実施などを主要な政策として位置づけている。

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