サイト内
ウェブ

「ハイブリッドカー」 詳細解説

読み:
はいぶりっどかー
英名:
Hybrid Car

「ハイブリッド」とは英語で、「2つのものをかけあわせる」ことを意味する。ハイブリッドカーは、いくつかの動力源を組み合わせ、それぞれの利点を活かして低燃費と低公害を実現した自動車だ。エネルギー効率に優れ、排気ガスを出さない電気自動車は、地球温暖化防止や大気汚染対策に効果があり騒音も少ないが、長距離走行やパワーの面で課題が残る。ハイブリッドカーはその短所を補うためにエンジンとモーターの両方をもち、ガソリンなどの燃料を用いる内燃機関で走りながら、必要に応じてエンジンで充電し、発進や加速、登坂時にはその電気エネルギーを使ってエンジンを補助する。ガソリンだけで走る場合よりも燃費が向上し、窒素酸化物(NOx)や二酸化炭素(CO2)、黒煙などの有害物質の排出量が減少する。

ハイブリッドカーには、エンジンとモーターの役割によって、1) シリーズ方式(エンジンは発電のみで、電気モーターで車輪を回す)、2) パラレル方式(エンジンと電気モーターの両方で車輪を回す)、3) シリーズ・パラレル方式(シリーズ方式とパラレル方式の組み合わせで、エンジンだけ、モーターだけ、またはその両方を最適に組み合わせて走行する)の主に3方式がある。初めて市場に投入されたハイブリッドカーは、1997年にトヨタ自動車が発売したプリウスだ。

プリウスのヒットを受けてハイブリッドカーは広く世の中に知られるようになった。環境意識の高まりやガソリン価格の高騰、環境規制強化の波を受けて、乗用車クラスでの開発・市場投入が急速に進み、自動車会社各社は技術改良にしのぎを削っている。先鞭をつけたトヨタのハイブリッドカーは、2008年6月末現在、世界中で150万台以上販売されている。また、2007年度の低公害車出荷台数(日本自動車工業会)をみると、エンジンと電気モーターを併用するハイブリッドカーが約9万台となっている。

ハイブリッドカーの中でとくに注目されているのが、プラグイン・ハイブリッドカーだ。従来のハイブリッドカーがガソリンエンジンでつくったエネルギーをバッテリーに充電するのに対して、プラグイン・ハイブリッドカーはモーター用の電力を家庭用電源からプラグを通じて取り込むことができる。これにより、電気料金の安い夜間に充電し、近い距離を走る場合は電気で、長距離や高速道路などを走る場合はガソリンで走行することが可能になり、より環境にやさしい車といえる。すでに、トヨタや三菱自動車など自動車メーカー各社が、プラグイン・ハイブリッドカーの開発に成功し、実用化を予定している。

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。