合流式下水道は、汚水と雨水を同じ管路で一緒に下水処理場まで送る方式のことをいう。雨水が洗い流した道路上の汚濁物質も下水処理場で処理することができ、管路が1つで済むため整備コストが安い。しかし、大雨が降った時に大量の雨水と一緒に汚水が未処理のまま公共用水域へ放流されるため、国や地方自治体は合流式の改善を進めている。
一方、分流式下水道は、汚水用管路と雨水用管路を2つ埋設して、汚水を下水処理場へ、雨水を公共用水域へ放流する方式だ。汚水と雨水を別々の専用管で集めて処理場へと送るため、河川の水質が保全される。東京都や大阪市など早くから下水道事業に着手した自治体では、合流式を採用しているところが多い。