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「仮想水(バーチャルウォーター)」 とは

読み:
かそうすい(ばーちゃるうぉーたー)
英名:
Virtual Water

食料などを輸入して消費する分の食料を生産するとしたら、どれだけの量の水が必要になるかを試算して導き出された水資源の量。農産物や製品などを輸入することは、その生産や製造に必要となる水を購入者が間接的に消費することを意味する。日本は多くの農産物を輸入しているが、輸出国では栽培のために水が消費されており、もし国内でそれを栽培しようとすれば多くの水が必要となる。この時に、農産物の輸入によって日本が節約できた水資源が仮想水となる。

仮想水の考え方は、1990年代初頭に英国・ロンドン大学のアンソニー・アラン教授によって提唱された。農産物などの輸入に伴う、水資源が足りない地域における水資源の節約や水資源の自給率向上に関する議論などで使用されることが多い。たとえば、1kgの牛肉を生産するには、その2万倍に及ぶ水が必要となる。食品では、ハンバーガー1つをつくるのに必要な仮想水の量は999リットル、同じく牛丼一杯には1889リットルも使う。

環境省の資料によると、2005年に海外から日本へ輸入された仮想水の量は約800億立方mにもなり、その大半は食料の生産による。この数字は、日本国内で年間に使用される水の量とほぼ同じだ。同省は、ウェブ上で仮想水の量を計算することのできる「仮想水計算機」を公開している。

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