2025/05/04 10:36 ウェザーニュース
この1週間に国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると少ない水準です。震度3以上の地震は発生せず、5月3日(土)は国内の有感地震が1回もありませんでした。(4月28日〜5月4日10時の集計)
5月1日(木)12時55分頃、北海道南西沖を震源とするマグニチュード3.7、深さ25kmと推定される地震が発生しました。この地震で北海道寿都町、八雲町、長万部町などで最大震度1の揺れを観測しています。
今回の震源は奥尻島の北西の海域で、1993年に発生したマグニチュード7.8の平成5年(1993年)北海道南西沖地震の震源域です。近年は有感地震の発生は少なく、前回は2024年2月でした。
北海道南西沖地震は日本海で発生した地震としては過去最大の規模です。政府の地震調査研究推進本部は、この領域での大規模な地震活動の間隔を500〜1400年程度と推定。前回の発生からはまだ20年あまりしか経過しておらず、今後30年で同クラスの地震が発生する確率は0%としています。
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は5回発生しています。最も大きな地震はドレーク海峡で発生したマグニチュード7.4です。
日本時間の5月2日(金)夜に南アメリカと南極の間のドレーク海峡を震源とするマグニチュード7.4、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは北東ー南西方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。
この地震では小さな津波が発生し、最大で14cmの潮位変動が観測されました。震源が陸地からやや離れていたため、揺れによる大きな影響は伝えられていません。
今回の震源は南極プレートと南アメリカプレート、スコシアプレートの3つのプレートの境界付近です。南アメリカの沿岸に伸びるチリ海溝の最も南側で、プレートが沈み込むことで発生したとみられます。この領域でのマグニチュード7クラスの地震はあまり多くはなく、近年の記録の中では最大規模です。
出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。