
多摩川で人の頭が…浮いている? / 画像提供:zinbei(@tz036)
多摩川にかかる陸橋を電車が通過したとき、川の中から一瞬だけ人の頭が見えた。奇妙な光景が目に焼き付いてしまい、河川敷に向かったzinbei(@zinbei_info)さんのホラー漫画を紹介しよう。いずれも多摩川をテーマにした奇妙な話を描いている。短編ながも、背筋がゾクリとするような話。結末の先を読者に委ねており、想像の幅が広がる。今回は本作を描いたきっかけや作品のテーマなどについて、zinbeiさんに話を聞いた。
■いつもの通勤風景に現れた違和感から始まる物語
【漫画】「多摩川三篇」第一篇を読む / 画像提供:zinbei(@tz036)
「多摩川三篇」第一篇(2) / 画像提供:zinbei(@tz036)
「多摩川三篇」第二篇(2) / 画像提供:zinbei(@tz036)
通勤電車の車窓から見える多摩川に人の頭が浮かんでいる。通勤電車という日常の中に突如現れた違和感で始まるこの物語は、なんでもない風景の中に隠れている「異常」に着目した作品だ。多摩川を舞台にしたホラー漫画「多摩川三篇」を描いたきっかけについて作者のzinbeiさんに伺うと、「知り合いの作家さんから、同人誌でホラー漫画『ホラーアンソロジー』のゲスト原稿の執筆にお誘いいただいたのがきっかけです」と教えてくれた。
ストーリーは三篇構成になっているが、その構成のポイントについて「一篇の冒頭に登場する『電車内から一瞬見える多摩川』という風景は、私が会社員時代に実際に見ていたもので、日ごろ利用する電車・何度も見ている風景に潜む『異常」』を演出しました。二篇は、大きな河川によくある雑木林の『未知性』の雰囲気にこだわりました。最後の三篇は、普遍的な表情を見せる多摩川と時間に置き去りにされたキャラクターの対比を強調しました」と構成のポイントを説明してくれた。
今後の制作について尋ねると、「連載作品の執筆はもちろんのこと、商業・自主制作問わずこれからもおもしろい漫画制作に励んでまいります。読者のみなさまにはこれからも暖かく見守っていただけましたらうれしいです。これからもよろしくお願いいたします」と読者にメッセージを送った。
身近な風景に潜むホラーをぜひ体感してみてほしい。
取材協力:zinbei(@tz036)
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