
この地獄をどう表現したらいいのだろう / 画像提供:三森みさ(@mimorimisa)
酔った勢いでキスされたり、股間を押し当てられ不快だった。無理やり触られたトラウマをずっと心に抱えていた三森みさ(@mimorimisa)さん。6年後、性被害のネットニュースを見て、突然フラッシュバックが発症。以降、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状が現れ、体調不良の日が続く。最新の心理療法で生きやすくなった経験を漫画にし、多くの人に広めたいと、クラウドファンディングを募った結果、目標金額を達成。2024年に性被害の実体験を元にした「いいかげんに生きづらさを終わらせたい: トラウマ治療体験記」を出版した。
※本作には、性被害やPTSDの描写が含まれます。閲覧にはご注意ください。
■「依存症」の影には「トラウマ」がある。その意外な関係性とは!?
性被害にあってから6年後の話(1) / 画像提供:三森みさ(@mimorimisa)
性被害にあってから6年後の話(2) / 画像提供:三森みさ(@mimorimisa)
性被害にあってから6年後の話(3) / 画像提供:三森みさ(@mimorimisa)
本作は三森さんがトラウマを克服した治療法を受けた実体験が元となっている。トラウマ治療について漫画にしようと思ったきっかけは「長い間、自分が苛まれていたから」と明かしてくれた。
これまで周りの依存症の人を見てきて「依存症とトラウマは綿密な関係にあると言われています。例えば、トラウマから発生するフラッシュバックや感情コントロールの難しさ、体調不良などを酒や薬物などで抑え込む…というのは珍しい話ではない」と、感じてきたと三森さんは話す。
三森さんは、過去にゲーム依存症になり、その後もいくつかの依存症を経験してきた。いつも、何かに依存することで、過去の辛い出来事を抑え込んできたのだという。26歳のときに依存症の治療を行い回復したが、これまで誤魔化してきたトラウマが表面化し、トラウマ克服の治療にたどり着いた。「『一生このままなのか』と思っていましたが、トラウマ療法によってかなり改善しました。同時に、考え方を変える方法だけでは突破できない壁があることも痛感しました。別のアプローチの方法があることも知ってもらえれば、苦しんでる人の治療の選択肢が広がるだろうと思います」と話す。
三森さんは最後に「従来の考え方を変えるアプローチに加え、身体にアプローチをする心理療法では、実際にどんなことをやったのか、どんな感じだったのかを交えて描いていきます。また、同じように悩んでる方に向けて、私自身が知ってよかったトラウマに関する知識を簡単に解説するページを心理士監修のもとで入れたいと思っています」とこれからの創作についての意気込みを語ってくれた。
取材協力:三森みさ(@mimorimisa)
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