ペットのための熱中症対策!愛犬・愛猫向けの「熱中症週間予報」が今年も配信、予想の仕方は?

  • 2025年5月19日
  • Walkerplus

暑い季節に注意が必要な熱中症。なかでも、ペットの熱中症の予防啓発を目的として、アニコム損害保険株式会社(以下、アニコム)は、「犬の熱中症週間予報」を2013年から毎年配信している。また、2022年には「猫の熱中症週間予報」の配信も開始された。そんな犬と猫の「熱中症週間予報」が、今年も4月24日から、毎週木曜日にアニコムグループのSNSアカウント(Instagram・X・Facebook)上にて配信されている。
暑さが原因の熱中症は人間だけでなく、愛犬・愛猫も要注意!(画像はイメージ)
暑さが原因の熱中症は人間だけでなく、愛犬・愛猫も要注意!(画像はイメージ) / べべ / PIXTA(ピクスタ)


今回は、犬と猫の「熱中症週間予報」を配信しているアニコムの担当者に、犬と猫の「熱中症週間予報」や、愛犬・愛猫の熱中症対策の方法などについて話を聞いてみた。

――犬と猫の「熱中症週間予報」の狙いやターゲットなどについて教えてください。

犬・猫の熱中症は、飼い主様が正しい知識を持つことで防げる病気の一つです。犬・猫の飼い主様に情報をお知らせし、適切な対策をしていただき、熱中症にかかる犬・猫を減らすことを目的に配信しています。正しい情報をお届けして、病気を予防していただくという予防型保険の取り組みの一つになります。

――犬と猫の「熱中症週間予報」はどのように予想しているのですか?

犬と猫の「熱中症週間予報」は、株式会社ライフビジネスウェザーとアニコムが独自に開発した「熱中症指標」をもとに、1週間の天気予報から予想しています。全国主要10都市の熱中症注意レベルを「やや注意」「注意」「警戒」「厳重警戒」の4段階で表現している熱中症指標は、過去のペット保険の熱中症の診療データと、温度や湿度といった気象条件を照らし合わせて開発しました。

【画像】犬の体高や代謝などを考慮した「犬の熱中症週間予報」
【画像】犬の体高や代謝などを考慮した「犬の熱中症週間予報」

猫の体高や代謝などを考慮した「猫の熱中症週間予報」
猫の体高や代謝などを考慮した「猫の熱中症週間予報」


■愛犬・愛猫の暑さ対策は?熱中症になってしまった場合の症状や応急処置も聞いてみた

アニコムが2024年の熱中症の診療件数について調査したところ、犬は1453件、猫は171件だった。そのなかで、診療件数が多かったのが、梅雨が明けて本格的な暑さが始まる7月~8月。犬と猫あわせて7月に541件・8月に385件の熱中症による診療が発生している。また、暑さに体が慣れていない4月から5月にかけても注意が必要な時期だ。例年、4月頃から診療件数が増加する傾向も見られているそうだ。
2024年の診療件数は4月から増加し、7月がピークだった
2024年の診療件数は4月から増加し、7月がピークだった


今年は、既に最高気温が25度を超える夏日を迎えた地点も多く、暑さに注意が必要なシーズンとなってきた。飼い主の熱中症対策も必要だが、暑さによってバテる犬や猫も少なくないだろう。そんな暑さの中、気になるのは愛犬・愛猫の熱中症対策や、熱中症にかかってしまった場合の応急処置だ。こちらも、アニコムの担当者に話を聞いてみた。

――愛犬・愛猫が熱中症にならないように気をつけるべきことを教えてください。

熱中症は、体温調節機能が働かなくなり高体温や脱水になることで生じる全身の疾患です。散歩や外出には、早朝や夜など暑い時間帯を避け、冷たい水、冷感グッズを活用することが、熱中症の予防には効果的です。

お留守番中の犬や外に出ない猫など、室内にずっといる状況でも熱中症にかかってしまうことがあります。室内の温度、湿度を適切に保つことも忘れないようにしてください。電気代は気になるかもしれませんが、愛犬・愛猫の健康のほうが大切です!また、熱中症で病院にかかると治療費も必要になります。愛犬・愛猫のためにも冷房を付けたり扇風機を回したりして、空調に気を配っていただければと思います。

――愛犬・愛猫が熱中症になってしまった際にはどのような症状が出るのでしょうか?

初期では、ハッハッと激しく口呼吸をしている、心拍数が早い、体を触ると熱い、口の中や舌の色が赤い、よだれが多い、動きたがらないなどの症状が起こります。さらに悪化して、ぐったりしている、チアノーゼ(口の中や舌の色が青紫色)になる、嘔吐や下痢があるといった症状は危険です。

――愛犬・愛猫が熱中症になってしまった際の応急処置を教えてください。

まずは涼しい場所に移動して、体を冷やします。その際、冷たい氷水などを直接かけるのはNGです。体表の末梢血管が収縮してしまい、冷却の効率が下がってしまいます。首、脇の下、鼠径部(太ももの付け根の部分)は太い血管が走っているため、冷えたタオルや、保冷剤・氷などを包んだ布などを当てると体温降下効率が上がります。体に常温の水をかけ、扇風機などで風を当てるのも効果的です。

また、飲めるようであれば、水分を補給し、体を冷やしながら動物病院へ向かってください。危険な症状が認められる場合は、すぐに動物病院に行きましょう。

――最後に一言お願いします!

犬・猫は私たちのように汗をかいて体温調節をすることができません。しかも、アツアツに熱せられた地面のすぐ近くを、毛皮を着て歩いているようなものです。愛犬・愛猫が熱中症にならないよう、適切な対策を心掛けていただければと思います。そして、「熱中症週間予報」も活用いただきながら、元気に楽しく、夏を過ごしていただけたら幸いです。


飼い主だけでなく、犬や猫もかかってしまう危険性がある熱中症。日中の散歩を避けたり、お留守番の際の室温にも気を遣ったりと対策することを心がけよう。そして、「熱中症週間予報」も活用しながら、うだるような暑さの日でも愛犬・愛猫と楽しく過ごそう。

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文=平岡大和

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