
母親と縁を切ることに迷う娘 / 画像提供:宮野シンイチさん
子どものころから漫画が好きで、ユーモア溢れる漫画を描いている宮野シンイチ(@Chameleon_0219)さん。X(旧Twitter)にて公開された「夜逃げ屋日記」は、DV被害などに遭う依頼者を夜逃げさせた実話を基に描かれた人気漫画だ。今回は、X(旧Twitter)に投稿されているなかから「夜逃げ屋日記」の53話をお届けするとともに、著者に依頼者が母親と縁を切る決断をするのに2年以上もかかった点についても伺った。
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今回の夜逃げ先は実家の山形だと聞いていたが、トラックが到着したのは静岡にあるアパート。宮野は社長に事情を聞くと、「モラハラ彼氏からの夜逃げはマジだよ」と話す社長。
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社長は以前ハルナさんから話を聞いた際、お母さんの性格がかなり独特だと感じた。ハルナさん自身も実家に居場所はなく、お母さんのことも正直苦手だという。けれど、ハルナさんはこれまで自分勝手に生きてきた自分を責め続け、そんな自分を悪いと思っている。
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ハルナさんから話を聞いた社長は、「別にお母さんは神様でも仏様でもないからね」「全ては結果論。どうするか決めるのは自分だよ」と話す。社長の言葉を聞いたハルナさんは、しばらく考えてから「お義母さんを捨ててもいいんですか?」と真剣な表情で聞く。
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ハルナさんは彼氏だけでなく、母親とも縁を切る決断をするのに2年以上もかかったのだ。けれど、決断したのはよかったが、ハルナさんはお母さんに夜逃げの日程を教えてしまい、当日お母さんがやってきてしまった。夜逃げをしたらお母さんとは一生会えないので、ハルナさんなりのけじめだったのかもしれない…。
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――ハルナさんは母親とも縁を切る決断をするのに2年以上もかかったようですが、その点についてどう思われましたか?
ここに、親子関係の難しさがあるんだと思いました。第三者から見たらどう考えても今すぐ親子の縁を切るか、少なくとも距離を置くべきなのに2年間悩み続けたというのは、軽々しく踏み込んではいけないものを感じました。親に対する複雑な感情なのか。感覚がまひしてるのか。その両方なのか。なんにしても、罪深いと思いました。
「夜逃げ屋日記」は待望の第4巻が発売予定で、著者と夜逃げ屋の社長との対談も実現している。
取材協力:宮野シンイチ(@Chameleon_0219)
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