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アルツハイマーと診断…それぞれの認知症への向き合い方。高齢者同士のフラットな関係と助け合いで「優しい世界」に【漫画の作者に聞く】

  • 2024年3月25日
  • Walkerplus

人生100年時代の超ポジティブメイカー、祖母・みや子。2017年末に「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされ、人々に不安と希望を与えた「人生100年時代」というワードも記憶に新しい。高齢者を取り巻くネガティブな問題が社会に渦巻く現代。彼女は、震災、戦争、夫との離別…さまざまな不幸を乗り越え、100歳まで明るく生き抜いた“最強おばあ”である…!

“最強おばあ”の孫、きよまろさん(@sobomiyako98)は、戦争や震災を経て、この超高齢社会を100歳までポジティブに生き抜いた祖母・みや子のエピソードを「祖母・みや子98歳」として漫画化、発信。それをパワーアップさせた「祖母みや子100歳 年を取るってしんどいけど愉快だ!」が2024年3月20日に電子書籍で刊行された。

そこで、筆者・きよまろさんの漫画を中心に、祖母みや子の愉快な日常を多数紹介していく。これを読めば、きっと老いることを愛おしく感じることができるだろう。高齢者とその家族の悩みの種、「認知症」。今回は「認知症」との付き合い方についてのエピソード。

認知症を患う美代ばぁと、みや子さんの関係はどのようなものだったのか?「認知症であっても美代は美代。認知症だからといって交友関係が変わることなく、特別扱いするわけでもない。認知症の進行とともに多少配慮はすれども区別や差別もしない。2人は実にフラットな関係でした。祖母は膝や心臓が悪かったので立ち上がりを美代ばぁが介助していましたし、逆にいろいろなことを忘れて、時に泣き出してしまう美代ばぁを、祖母がただ傾聴して慰めることも日常の一コマでした」

みや子さんは、認知症についてどのように考えていたのだろう?「病気や障害は好きでなるわけでも選んでなるわけでもないので、友人たちと病気やままならない身体の愚痴を言いながら、時に笑い合いながら過ごしていた祖母の姿が印象的です」

この「認知症」エピソードに、著者のきよまろさんが込めた思いとは?「少し前まで『認知症になると家族や周囲は大変だが、なった本人は気楽な病気だ』と言われた時代がありました。しかし、祖母の話や実際の美代ばぁを見ていると進行していく症状に不安や葛藤を常に抱えていたように思います。『認知症である前にひとりの人間』という、偏見を持たず向き合う祖母の姿勢や地域で支えあうコミュニティは、本当に『優しい世界』だったと感じています」

今を生きる老若男女を元気にする、100歳まで生きた“最強おばあ”祖母・みや子。いくつになっても「自分らしさ」を追い続ける姿は、年を重ねていく我々に勇気と導きを与えてくれる。

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