
一緒に暮らすインコとのエピソードを中心に、日常の出来事を漫画にして発信しているえるぽぴ( @lpo_on )さん。実はオタクな一面も持ち、中学生の頃からオリジナルキャラや魔法の設定をノートに描いたり、意味もなく包帯や眼帯をつけて登校したりしていたそう。
コミックエッセイ「えるぽぴの楽しい黒歴史ライフ〜解放の刻来たれり〜」は、そんなえるぽぴさんの挙げたらきりがない「黒歴史」の数々を、独特のテンションで描き下ろした作品。平成をオタクとして過ごした人は、きっと懐かしさと恥ずかしさで震えることだろう…(ちなみに筆者は震えた)。
今回は、初めてのコスプレとメイクに「これが私…?」と感動を覚えたえるぽぴさん。自撮りを楽しむうちに、「誰かに写真を見せたい…!」との考えがよぎる。
■ネットの人に見てもらおうと自身のサイトにコスプレ写真をアップ!だけど思ってた反応じゃない…!?
それまで化粧や身だしなみにあまり関心がなく、えるぽぴさんにとってこのコスプレは初めてのオシャレでもあったそう。これを機に、普段の恰好や意識も変わっていったのだろうか。
「少しでもキャラクターに近づけるようダイエットや筋トレをするようになり、ファッション等にも気を遣うようになりました!謎英語Tシャツにやたらポケットの多いズボンを合わせる、当時バリクソ洒落てると思ってたファッションは、この辺りで段々と卒業していきました」
今までしたことがなかったオシャレという行為に酔い、誰かに見てほしいと自身のサイトに写真をアップしてみたえるぽぴさん。どんな反応がくるのか楽しみにしていたが、BBS(電子掲示板)に書かれていたのは「なんかこわい(笑)」の一言だった。このとき、正直どんな気持ちになったのか聞いてみた。
「『え!?怖い!?この自信作が……!?』と、何か違うベクトルでショックを受けました(笑)。でも今考えると確かに怖かったと思います。それからは『もっとクオリティを上げるには……!?』と日々研究でした!」
ちなみにえるぽぴさんはイラストや漫画を発信する傍らで、現在もコスプレイヤーとして活動中。過去の自分にアドバイスを送ってもらった。
「本人は笑顔のつもりでも写真で見ると意外と笑ってないぞ!表情作りには気をつけろ!!」
生まれて初めてコスプレやメイクをし、身だしなみにも気を遣うようになったえるぽぴさん。「かっこよく見られたい」という願望は、やがて華々しい高校デビューへと繋がるのだった…。今後も闇に葬られし黒歴史の数々を描いていく予定なので、楽しみにしてほしい。
取材・文=石川知京