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【漫画】備蓄水の賞味期限がとっくに切れてる!これって飲めるの…?24時間水・電気なしでガチ防災訓練してみたら【作者に聞く】

  • 2023年6月24日
  • Walkerplus

いきなり電気が使えなくなったり、水が出なくなったり…そうなったら何日耐えられるだろうか?地震や台風による大雨、土砂災害が相次いでいる今、そうなる日はもしかしたら明日かもしれない。そんなとき「絶対に大丈夫!」と言い切れる人はきっといない。けれど、しっかりと準備をすれば限りなく「きっと大丈夫」と心に余裕を持つことはできるはず。いつかくるかもしれない明日に備えて、“防災”について再度考えてみよう。



「マーガレット」(集英社)で「さすがにムリだよ亜門くん」を連載中の漫画家、竹内文香さん一家が防災に力を入れ始めたのは2021年夏。以前カタログギフトでもらった防災バッグを、夫のヤサオさんが「何が入っているんだろう?」と思い、何の気なしに開けてみたことがきっかけだったという。確認したヤサオさんは驚愕!なんと保存期限がとっくにきれた備蓄用ペットボトル水を発見したのだ。


それを機に、防災について知れば知るほど沼にはまり、プレッパー・ヤサオさんが誕生。常に情報を収集しながら、自身が防災対策するだけでなく「防災対策しないとやばいかも…。でも何からやればいいの⁉」という超防災対策初心者の人向けに、Instagram(@yasao_bousai)やブログ「ヤサオのゼロから防災テクニック」で情報を発信している。

実際に、竹内家では水道・電気を使わずに過ごす防災訓練を家族で実施。ブログやInstagramで報告したところ、各所から質問が殺到したことで、竹内さんが漫画化することに。漫画「生き延びるんだ防災準備」はヤサオさんのInstagramをはじめ、竹内さんのSNSやブログ「ピンピンころばぬ在宅介護」で公開されている。

最近頻発する地震や大雨などの災害で、改めて必要性を認識させられている“防災”。防災訓練から月日が経った今も、そのリアルな記録がとてもわかりやすく、ハッとさせられることがたくさんあると注目されている。今回は、防災についてと防災訓練の漫画について竹内さんご夫婦に話を聞いた。


――防災訓練をしようと思ったきっかけを教えてください

【ヤサオ(竹内さん夫)】防災バッグを開けて、危機感を覚え「これじゃいかん!」といろいろ必要なものを購入しました。それが大体そろってきたころに、あと何が足りないのかを考えると「やってみないとわからないな」と。いざというときにすぐ使えるためにも「じゃあ実際に使ってみよう!」と思いました。

あとは、けっこうな額のお金を防災のために使ったので、家族に「これは必要な買い物なんだよ」ということを理解してもらいたいな、と。

【竹内(竹内さん)】私の記憶だと2年前の8月に一人で玄関前でヤサオさんが「ヤバイ!うちの防災ヤバイ!」と叫んでいて…。そこからしばらくは、いろんなものを買いまくって毎日のように宅配便が届いてました(笑)。

もともと凝り性な性格なので「今度は防災に目覚めたんだな。一人で楽しそうにやってるな~」くらいに思っていたんです。お金はかかるけど、防災の準備すること自体は悪いことではないし、と見守りつつもどこかそのときはまだ他人事でした。「防災訓練をやる」と言われたときは、「なぜせっかく買ったものを使うんだろう」くらいに思ってましたね。

【ヤサオ】厳しい冬を乗り切れればあとの季節は何とかなりそうな気がしたので、初の防災訓練は年の瀬も年の瀬の12月29日に決行しました(笑)。ポータブル電源も準備していたので、寒いけど暖を取るすべはきっといろいろあるだろうと思って。

【竹内】12月29日ですよ!?「今日やらなくても!」「年末で病院しまってるよ」って思いますよね(笑)。

――漫画を公開した反響はいかがでしたか?

【竹内】真っ二つに分かれたなという印象ですね。響いた人にはとても響いて、防災準備を始めたという声もたくさんいいただいて、防災についての質問も殺到しました。私だけではとても対応しきれなかったので、その流れでヤサオさんに防災関連のことを発信するInstagramアカウント(@yasao_bousai)を作ってもらったんです。もっと情報がほしい!という熱量の高い人がいる一方で、フォロー解除や投稿を見ない人も多くて…。やる人はすごいやるけどやらない人とか興味ない人は見もしないという、ものすごい温度差があったので戸惑いましたね。

そもそも私に求めているものが違ったのかもしれません。最初はスピリチュアルなものを描いていて、家族の日常ものもたくさん読んでいただきました、個人的には防災訓練の体験漫画は家族の日常の延長のつもりだったので需要がもっとあると思っていたんです。でもふたをあけてみたら見てももらえない人もたくさんいて…。

漫画で発信してみて「こりゃあ国の防災対策は進まないわけだ!」と思いましたね。漫画という娯楽をもって、もともとある程度のフォロワー数が見てくれている私が発信しても、これだけ興味を持ってもらうのが難しいんだったら、国の発信しているもっとお堅くて文字だらけの情報って大事だとしてもとっつきにくいですよね。

防災準備が必要なことは国民の9割が認識してると思います。ですが、準備の順序ややり方がわからないんじゃないかと思うんですよね。お金がかかることでもあるし、いつ来るかわからない災害に備えることの億劫さ、めんどくささが勝ってしまうのかなって。なので、こういう記事を目にすると耳が痛い人がめちゃくちゃ多いはずです(笑)。

――読者に伝えたいことは?

【ヤサオ】正直、僕は自分の家族を守るためだけに防災準備しています(笑)。あくまでも防災にちょっと詳しくて調べている一般人なので、何かあったときに人を助けようとかそんな大それたことは考えていません。

いざというときに困ったりつらい思いをするのは、自分と自分の家族です。僕は「防災」は「親としての責務」だと思うんです。自分の子供が好き!かわいい!っていう人はたくさんいますけど「その大切な子供を守るために、考えて行動しているか?」を今一度考えてみてほしいです。

【竹内】自分の大切な人を守るために、やるべき。それに限りますね。

自分一人が困らないように準備するだけでも、各々がそれをやって数珠つなぎになれば、結果助かる人が増えるんじゃないかなって思うんです。人のことまで考えなくていい。とにかく自分が準備しておくだけで、ほかのだれかが助かるかもしれない。すごく早く復興できる未来があるんじゃないかなって。そうなったらすてきですよね。





取材協力:竹内文香(@ayyyyyaka.t)、ヤサオ(@yasao_bousai)

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