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「アサイン」「シナジー」「ファシリテート」…社会人なら知っておきたい!ビジネスに欠かせないカタカナ言葉20選

  • 2023年5月15日
  • Walkerplus

こんにちは。クイズを愛する2児のサラリーマンけんたろ(@kenlife202010)です。クイズ好きが高じて、日本語や雑学に興味を持つようになり、Twitterではクイズを中心に言葉の知識や雑学ネタを発信しています。

こちらでは「言葉にまつわる知識」をテーマに、よくある日本語の間違い、実は知らない身近なモノの名前、漢字、社会人としての言葉、言葉の雑学などをお伝えしていきます。

今回は「社会人として覚えておきたいカタカナ言葉」です。

社会人になると、日常生活ではほとんど使わないビジネス用語、特にカタカナ語を耳にすることが多くなります。私は特に外資系企業に勤めているため、社内会議などではよく使用されています。カタカナ語を嫌う人もいるとは思いますが、所属する業界や企業によっては避けては通れない言葉があるのも事実です。社内コミュニケーションを円滑するためには、共通言語を使うのは1つの手段だと考えています。積極的に使わなかったとしても、知っておくことは大切なことです。

今回はそんなカタカナ語の中から私も仕事でよく耳にし、知っておいた方が良い言葉を20個紹介します。

アサイン:
割り当てるなどの意味の“assign”から来ている言葉で、ビジネスシーンでは、上司が部下に「仕事を割り振る」、「部署に配属する」、「役職に任命する」という意味で使用されます。それ以外にも抱えている仕事を予定に当てはめていくこともアサインすると言います。ただし、業界によっても意味合いが少し異なり、IT業界では「(人員を)確保する」、コンサル業界では「(プロジェクトに)参加する」、ホテル業界では「部屋割り」などの意味で用いることが多いようです。

アジェンダ:
議題・目次・日程の意味の“agenda”から来ている言葉で、ビジネスシーンでは「議題」の意味、政界では「行動計画」の意味で使用されます。1992年の地球サミットにおいて地球環境問題に取り組む行動計画を「アジェンダ21」と名付けたのがきっかけで使われる機会が増えたとされています。似た言葉に「テーマ」がありますが、これは会議などの「主題」で進行・日程的な意味合いを含まないところが異なります。

アテンド:
出席する・世話をするという意味の“attend”から来ている言葉で、ビジネスシーンでは「もてなす」の意味合いで使用されます。具体的には、「(取引先との)接待」や、「(イベントの)立会い」、「(会場や旅行先へ顧客を)案内」などで使われています。案内する担当者のことをアテンダントと呼びます。

インセンティブ:
刺激・誘因・動機という意味の“incentive”から来ている言葉で、目標達成するために「外部から与える刺激」を意味します。具体的には成果に応じてボーナスを支払うことや、マーケティング分野では見本を配るプレゼントキャンペーン展開のことを表します。日本語で言えばアメとムチのアメです。似た言葉に「モチベーション」がありますが、こちらは意欲を引き出す「自発的な動機づけ」を指します。私は外資系企業で働いているため、営業の達成数字割合によって大きくこのインセンティブの金額は変わってくるので毎年ドキドキです。

エビデンス:
証拠・根拠・確証などの意味の“evidence”から来ている言葉で、ビジネスシーンでは「根拠」の意味でよく使用されます。元々は医学分野でよく使われてきた言葉で、治療するにあたり「エビデンスが高い」というと「治療効果を示す実験データがあり信頼度が高い」ということを表しています。IT分野では開発したプログラムが正しく動くことを示す「検証結果」の意味として使ったり、金融分野では銀行が融資などに使う「公式な証明書」の意味として使ったりしています。

クロージング:
鎖・終わり・締めくくりという意味の“closing”から来ている言葉で、ビジネス分野では顧客との「契約締結」や「商談成立」を意味します。私自身も営業する上で、クロージングにしっかり持っていくことはいつも意識しています。

コミット:
委託する・約束するなどの意味の“commit”から来ている言葉で、目標や戦略に対して「関わりあう」や、責任を伴う「約束」を意味します。有名なキャッチコピーである「結果にコミットする」は「結果を出すことを責任もってお約束します」という意味となり、自信と本気度が伝わってきます。ちなみに似た言葉のオミットは意味は反対で「除外する」という意味になります。

コンセンサス:
合意・意見の一致という意味の“consensus”から来ている言葉です。元々は政治の分野でよく使われていた言葉ですが、ビジネスシーンでも「複数人の合意」の意味で使われます。中には「根回し」というニュアンスで使用されており、根回しには少し非民主的なイメージがあるので、その代わりによく利用されています。似た言葉に「アグリー(メント)」がありますが、こちらは一人の賛成の意見なので関わる人数が異なります。

コンプライアンス:
命令や要求に従うという意味の“compliance”から来ている言葉で、「企業コンプライアンス」「コンプライアンス違反」という形でよく使用され、「法律や倫理を守る」という意味で使用されています。食品偽装や粉飾決算をはじめとする企業の不祥事が増えてきたため、少し前からニュースなどでもよく聞くようになった言葉です。法律含め企業規則や会社間の公正な競争のための規定に対して指すことが多いです。

サマリー:
要約・概要という意味の“summary”から来ている言葉で、論文や資料・記事の「要点をまとめたもの」を意味します。ネットで検索した際に、Webページのリンク下に出てくる短いサイト紹介文のこともサマリーと言います。時間効率重視でネット検索のサマリーばかりを呼んでいると上辺だけの理解になってしまうので注意したいところですね。

シナジー:
相乗効果・共同作用という意味の“synergy”から来ている言葉で、「2つ以上の事柄がお互いに作用し、効果や機能を高めること」を意味します。別々の技術、別々の事業部、別々の企業などが1+1を3にも4にもなるようにさまざまな計画を立てることがあります。ちなみにマイナス効果が生まれてしまうことをアナジーと言います。

デフォルト:
不履行・怠慢という意味の“default”から来ている言葉で、元々は金融業界で国や企業が財政悪化で借金が返せない状態いわゆる「債務不履行」を表すのに用いられていました。またIT業界において、何の設定変更もされていない状態、つまり「初期状態」を表す意味で用いられ、そこからの発展でネットでは「基本」の意味で使用され始め、ビジネスシーンでもこのニュアンスで使用されることもあります。「デフォ」と略して言うことも。

ナレッジ:
知識という意味の“knowledge”から来ている言葉で、科学哲学者マイケル・ポランニーの著書『暗黙知の次元―言語から非言語へ』で用いられたカタカナ語です。ビジネスシーンでは、「有益な知識・情報・ノウハウ」を表すのに使用されます。

バッファ:
緩衝材という意味の“buffer”から来ている言葉で、元々はコンピュータ用語で「一時的なデータの記憶領域や記憶装置」を指します。ネットの通信速度は一定ではなく遅くなることがあります。その時にバッファによって貯めてあるデータを処理することで、止まることなくスムーズさを確保するようになっています。この元の機能の意味から転じて「時間やコストに余裕がある」の意味としビジネスシーンで使われることがあります。ただ、私は学生時代化学研究をしていたのでバッファと聞くと「緩衝液」のイメージが未だに強いです。

ファシリテート:
容易にする・促進するという意味の“facilitate”から来ている言葉で、ビジネスシーンでは、「(会議を)円滑に進める」という意味合いで使用されます。ファシリテートする人をファシリテーターと言いますが、会議で参加者の発言を促したり、話が脱線した時は元に戻したりと充実した会議にする上で必要不可欠な存在です。「ファシリ」と略して呼ぶこともあります。

フィードバック:
食べ物を与えるという意味から転じて反応や意見という意味の“feedback”から来ている言葉で、元々は工学や生物学で使われていました。エアコンを例にすると、室温を計測し、それを自動制御回路にフィードバックして設定温度にできるだけ近づけます。そこから転じて、ビジネスシーンでは、特にマーケティング分野で「(消費者からの)意見や結果などの情報を関係者に戻して、次に活かす」という意味で使用されます。また、学んだことを別の機会で活用するという意味でも使われます。

フィックス:
固定する・決定する・修理するという意味の“fix”から来ている言葉で、ビジネスシーンでは「(予定や企画が)確定する」という意味で使用されます。一方でIT分野ではソフトウェアのバグが発見された時に修正する時に使用したりします。ちなみに、一文字違いのフレックスは反対の意味を持っており、フレックスタイムというと労働時間が柔軟になっている就業制度を表します。

ボトルネック:
ボトル(瓶)のネック(首)を表す言葉で、その部分は細くて液体が通りづらいため流れが滞ります。その意味からビジネスシーンでは、「全体の流れを悪くする要因」のことを指す時に使われています。「ネックになっている」と略して使われることも多いですね。

リソース:
資源という意味の“resource”から来ている言葉で、資源と聞くと石油や天然ガスなどをイメージしますが、ビジネスシーンでは「人材・モノ・資金や無形資産(情報や著作権など)」を表すのに使用されます。ここでいうモノは商品以外にもオフィスや社用車など物的資産を含んでいます。また、IT分野ではプログラムに使用する画像やアイコンなどを指し、それ以外にもディスプレイに「リソース不足」と表示された場合はメモリを増やすなどの措置をとる必要があります。

ローンチ:
ミサイル打ち上げるなどの意味の“launch”から来ている言葉で、英語の発音的には「ラーンチ」ですがビジネスシーンでは「ローンチ」と呼んでいます。日本では元々金融業界で「債券の発行」の意味で使用されていたようですが、現在では商品の「発売開始」や新しい企画・サイトの「立ち上げ」の意味で用いられることが多いです。ちなみに新しいゲーム機と同時に発売されるソフトをローンチソフト(もしくはローンチタイトル)と言います。小学生の時にニンテンドウ64をローンチソフトである「スーパーマリオ64」とセットで買ってもらったことは今でも鮮明に覚えています。

いかがだったでしょうか?

中には「日本語で喋れ!」「こういうカタカナ語を使う人ほど仕事できない!」などとカタカナ語にアレルギー反応を示す人もいるかもしれません。私もカタカナ語ばかり使われると癪に障ります。ただ冒頭に申し上げた通り、働く環境によってはよく使用する共通言語である場合があります。それを使うようになった背景はさまざまでありますが、置かれた環境に合わせて使いやすいものは使っていけば良いと思います。

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