サイト内
ウェブ

【教室の隅でボッチ飯】隣の女子に突然話しかけられて… “わかり合えない”と思った2人が急接近したワケ【作者に聞いた】

  • 2023年4月1日
  • Walkerplus

あらゆることを理屈で分析する少年は、隣の席の少女の考えが何一つ読めない…。1月、pixivに投稿され1000ブックマークを集めた『俺らは絶対に分かり合えません!』は、性格は真逆ながらともに不器用な二人のやり取りを描いたラブコメ漫画だ。

同作は、週刊少年マガジンの2022年10月期MGP(マガジングランプリ)にて奨励賞を受賞した作品。これが初の漫画賞入選という作者のうんばば(@unbb0229)さんに、同作を描いたきっかけや漫画制作についての思いを訊いた。

■無表情な同級生がぐいぐい話しかけてくる…分かり合えない二人の掛け合いにジワる
主人公の「佐野理(さのおさむ)」は、一人の過ごし方にこだわりを持つ高校一年生。「ボッチ飯最高!!」と、好きな作家の小説を読みながら昼休みを満喫する彼は、内心ではそう言い聞かせて孤独を紛らわせていた。

そんな彼に「その本…何?」と話しかけてきたのが、隣の席の少女「宇納綾乃(うのうあやの)」。突然のことにあたふたした佐野は、聞こえなかったふりでその場をやり過ごそうとする。

が、宇納は「…なぜ無視をするの?」と追撃。佐野は聞こえなかったと苦しい言い訳をしながら「(好感度オワッタ)」と会話が閉じるのを予期するが、予想に反して「で 何の本読んでるの?」と宇納は淡々と会話を続ける。

ようやく読んでいる小説がミステリだと伝えるものの「まっ……たく 読んだことないわね」と興味がなさそうな反応を示す宇納。それなのに変わらずぐいぐいと話しかけてくる宇納の考えが読めずに、佐野の頭の中はパニックに……というコメディタッチのストーリーだ。

■ワンシチュエーションを彩る、ギャップを意識したキャラクター作り
謎めいた宇納の積極性と、それに振り回される佐野の脳内ツッコミが小気味いい同作。それとともに、二人が少しずつ分かり合っていく関係性も魅力的な作品だ。pixivでオリジナル作品を公開するかたわら、プロの漫画家を目指し作品制作を続けるうんばばさんに本作の舞台裏を取材した。

――直感型の女の子と理屈っぽい男の子の噛み合わない掛け合いが笑える作品です。本作のアイデアはどんなところから生まれたのでしょうか。

「自分から話しかける事が苦手で奥手な、“行動よりも頭で先に考える左脳タイプ”を主人公にした話を描こうと考え、その相手は逆に積極的で自分からグイグイ話しかける“考えるよりも先に直感で行動する右脳タイプ”のキャラクターがいいんじゃないかと思いつき、佐野くんと宇納さんの原案が生まれました」

――二人のキャラクターを描く上で意識したポイントを教えてください。

「キャラクターのギャップを意識しました。そのためヒロインの宇納さんは本当は思ったことをそのまま言っているだけなのですが、無表情すぎて一見何を考えてるのかわからないミステリアスなキャラ、主人公も論理的に見せかけて、ヒロインの発言に翻弄されるというかなりこじらせたキャラになりました」

――場面ごとに大きく動く表情が印象的です。作画の面で特にこだわったのはどんなところですか?

「私が主に描く漫画は、ワンシチュエーションで、キャラの動きもほぼないので、各コマにあまり必要以上の情報を入れず、セリフが読みやすい構図にすることを意識しています。そのためキャラのアップが多くなったのかもしれません」

――うんばばさんは本作が初の漫画賞入選とうかがいました。この作品で挑戦したことや力を入れた点を教えてください。

「キャラのギャップとともに、なるべく多くギャグを入れることを意識しました。そのため、最初は4コマのような短いエピソードをいくつか考え、それをつなげて一つのストーリー漫画の形にしました。この形式は今回初めて試したのですが、意外とやりやすかったので今後も取り入れてみようかなと思います」

――公開されているオリジナル作品には、同作のようにギャグテイストのものが多いです。ジャンルとしてギャグ・コメディに対するこだわりはありますか?

「いろんなジャンルの漫画を描いた結果、ギャグ漫画が一番描きやすかったんです。ここまで来たらとことんギャグ漫画を極めようという気持ちで描いています」

――今後の創作活動の目標や抱負を教えてください。

「漫画家として公言できるよう、商業誌などでのデビューを目標に漫画を制作しています。より多くの人に面白いと思っていただけるようなギャグ漫画制作を精進して行くつもりなので、少しでも多くの方に漫画を読んでもらえるとありがたいです!」

取材協力:うんばば(@unbb0229)

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 2024 KADOKAWA. All Rights Reserved.