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PEANUTS×下着メーカーのチーカス、「はじめての生理ボックス」を企画・制作した理由とは?

  • 2022年9月13日
  • Walkerplus

下着メーカーのチーカスが、「初めて生理を迎える親子に寄り添いたい」との思いから、PEANUTS(ピーナッツ)と共同プロジェクトを実施。子供と生理の話をするきっかけになってくれればと、「はじめての生理ボックス」を企画・制作した。

今回の共同プロジェクトは、思いやりの気持ち“TAKE CARE”の輪を広げていく「TAKE CARE WITH PEANUTS」プロジェクトにチーカスが賛同したところから始まった。PEANUTSの作者チャールズ M.シュルツ氏は1970年代から環境問題を取り上げ、PEANUTSの仲間たちの視点から“TAKE CARE”の大切さを描いてきた。自分自身や周りの人たち、そして地球を思いやることの大切さを知ってほしい――PEANUTSにはシュルツ氏のそんな思いが込められている。

今回チーカスが制作した「はじめての生理ボックス」(5000円)は、ガイドライン付きサニタリーショーツと、吸水型ナプキンショーツ、サニタリーケース、そして「はじめての生理ブック」という冊子がオリジナルのボックスに入ったセット。

カラフルなショーツにPEANUTSの仲間たちがプリントされていて、“初めて生理を迎えた時”の不安な気持ちに寄り添ってくれそうな、かわいらしいデザインとなっている。今回、同社企画・CDの飯塚氏、商品部デザイナーの松原氏に、このセットに込めた思いや商品の詳細について聞いてみた。

――「はじめての生理ボックス」の制作に至った経緯を教えてください。

【飯塚氏】フィンランドでは、子供が生まれる前に政府から贈られる「ベビーボックス」というものがあります。ベビー服などさまざまな育児用品が詰め合わせられたかわいらしいデザインで、子供が生まれてくるまでのワクワク感を、まるでアドベントカレンダーのように盛り上げてくれるものです。初めての生理でもこれと同じような試みができないか?と考えて制作したのが「はじめての生理ボックス」着想のきっかけです。

【松原氏】「TAKE CARE WITH PEANUTS」プロジェクトの「TAKE CARE OF YOURSELF(自分自身への思いやり)」というメッセージに共感し、PEANUTSとなにか一緒にできることがあればと、連絡しました。

お話をする中で、弊社が力を入れているサニタリー製品で“TAKE CARE”の活動に取り組むことが決まりました。自分への思いやり、お互いを思いやること、地球への思いやり。「はじめての生理ボックス」は、そのすべてに当てはまると感じています。生理について理解を深めて自分の体に向き合うこと、親から子へのプレゼントとして成長を一緒に喜ぶこと、繰り返し使える吸水ショーツはナプキンと違いエコであること。そんな思いやりが詰まった生理ボックスという商品で、誰かの不安な気持ちに寄り添いたかった。「TAKE CARE WITH PEANUTS」と「はじめての生理ボックス」は、とても相性が良いんです。共同でプロジェクトを成功させたら、きっと良いものが生まれると確信していました。

――プロジェクトを進めていくにあたって苦労した点はありますか?

【飯塚氏】日本には生理の際にお赤飯を炊くという文化があると思います。とても素敵なイベントですが、一方で家族にばれることが恥ずかしかったという気持ちもあるかなと。生理のような極私的な現象を恥ずかしいと思うのは当たり前で、友達同士や親子で気軽に話し合えるようになるまでは、時間がかかったり、きっかけがなかったり。そういう意味で「はじめての生理ボックス」が、押し付けがましくならずに、保護者と当該女性のコミュニケーションのきっかけになるようにと着地させることに苦労しました。

――PEANUTSというIPに対するイメージのほか、期待した点があれば教えてください。

【飯塚氏】生理用アイテム自体には抵抗があっても、PEANUTSのキャラクターが好きという理由が生理の準備のきっかけになればと期待しています。「生理は不安だし恥ずかしい思いもあるけど、PEANUTSのキャラクターが入っているから早く履いてみたい」と思ってもらえるとうれしいですね。

【松原氏】PEANUTSのキャラクターを見たことがない人はいないと思うのですが、誰もが「あ!見たことある!」となるキャラをデザインに取り入れれば、より多くの人に生理ボックスが届くと思いました。そしてなによりもキャラがかわいい!デザインしていて、とても楽しかったです。PEANUTSではスヌーピーが有名ですが、私は個性豊かなほかのキャラの魅力も全面に打ち出したかった。小さなワンポイントや総柄のショーツはよく見かけますが、お顔を大きくプリントしたショーツは見たことがなかったので、PEANUTSファンの方にも「珍しい!」と手に取っていただけるのではないかなと思っています。

――機能・デザインのこだわりを教えてください。

【飯塚氏】周囲の“少し年上のお姉さん”が身に着けているものなどへの憧れをデザインに落とし込めたらと考えました。一般的な女児用ショーツは幼児性の強いデザインのものが多い印象なのですが、対象の女性は子供ではなく、あくまでも大人になる女性のため、子供扱いはしたくないという思いが強かったです。機能としては、サニタリーショーツを初めて使う時、当然ナプキンの付け位置なんて分からないと思われるため、マチ部分にナプキンの付け位置のガイドとなるようなラインを入れれば、少しは役立つかなと思いました。

【松原氏】私もそうなのですが、生理の時は憂鬱になりがちです。いつもなら耐えられるストレスでも、生理の時は我慢できなくて涙が出てきたり…もう嫌だ!と思ったことが何度もあります。それでも生理は毎月やってくる。だったらうまく付き合いたいなと。自分のご機嫌を取って、少しでもHAPPYに過ごしてもらいたいから、カラフルなショーツにしようと最初から決めていました。サニタリーショーツ=ブラックの固定観念を覆したかったんです。ワクワクするカラーと、見ているだけで癒やされるPEANUTSのキャラクターで、少しでも生理時の憂鬱が軽くなればいいなと思っています。

――「はじめての生理ブック」という冊子はどのような内容ですか?

【飯塚氏】冊子は、第二次性徴などの保健体育の学習とは視点を変え、生理を迎えることで起きる「家でひとりの時にお腹が痛くなったらどうしたらいいの?」といった身近な不安に対して、解決できるような内容を、助産師さんに監修していただいたうえでまとめました。自分が子供の頃は、公園で少し年上のお兄さんやお姉さんと一緒に遊ぶことが多く、身近な不安に対して自然と解決していたような気がします。そういった役割を冊子が担えないかと考えました。

――発売後、どういった声が寄せられていますか?

【飯塚氏】父子家庭の親御さんから「なかなか切り出しづらい生理の話をするきっかけになった」という声が寄せられました。自分の子供は男児なのですが、それでも性教育の話ってなかなか切り出しづらい部分があります。親子だからなんでも話せるのではなく、親子だからこそ距離感が近すぎて妙に照れくさい部分ってある。そういう意味で、話のきっかけになっていただけたらありがたいですね。

――今後予定している展開があれば教えてください。

【飯塚氏】ネットでさまざまな情報を収集できる昨今、情報の取捨選択は容易ではないと感じます。当社では、女性の下着を50年作り続けてきた視点で、生理に限らず女性が自分の体の不安や疑問を解決できるコミュニティの場を作っていけたらと考えています。親子で参加できるイベントや、お客さまの声を直接聞けるような機会を増やしていきたいですね。「はじめての生理ボックス」も、毎年新作を出していく予定なので、その際にいろいろな企業さんとコラボできるとうれしいですね。

――最後に、記事を読んでいる女性へメッセージをお願いします。

【松原氏】初めての生理を経験する子にとってこのボックスが、体の大切な話をするきっかけになってほしいです。生理は恥ずかしいことではなくて、健康的に成長している証。人によっては生理が重くて、辛かったり痛いこともあるけれど、生理がやってくる自分は特別な存在であると思ってほしいです。

生理を理解して上手く付き合っていくことは、自分を大切にすることに繋がると思っています。どんな時も自分を大切にして、思いやりのある大人になってほしいです。女性の中には、吸水ショーツを初めて知る方も多いと思います。新しい選択肢のひとつとして、生理時を快適に過ごすお手伝いができたらと思います。

今回のボックスに入っているナプキンショーツは、吸水ショーツのお試し的に、生理の始まりや終わりがけに使えるような少ない吸収量設定になっています。弊社は、30cc吸収するショーツも取り扱っているので、慣れてきたらチャレンジして、自分にとってベストなものを見つけていっていただけたら。これからも女性のニーズに合わせた商品を開発して、女性に寄り添った優しい物作りのできる企業でありたいです。

(C) 2022 Peanuts Worldwide LLC

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