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横山幸雄×牛田智大のスペシャルライブが開催!2人の人気ピアニストに注目ポイントを聞いた

  • 2022年7月1日
  • Walkerplus

7月5日(火)、埼玉県所沢市の「ところざわサクラタウン」ジャパンパビリオンホールAにて、横山幸雄×牛田智大 Special Secret LIVE「Roland / BOSS Players Summit 2022」が開催。そこで今回は、普段、共演することのないこの二人の人気ピアニストに、本コンサートの注目ポイントを教えてもらった。

「Roland/BOSS Players Summit 2022」は、2020年から始まった電子楽器メーカー、ローランドが企画運営するオンラインの音楽フェス。今回このイベントに先立ち、横山幸雄、牛田智大が映像を収録するため、ところざわサクラタウンにてシークレットライブを開催。共演あり、ソロありの貴重なライブとなっている。

――コンサートが実施されるような世の中になってきましたが、現在、どのような状況でしょうか?

【牛田氏】やはりお客さまがいると特別な緊張感があり、少しずつ演奏も変わっていくものですから、公演を再開できるようになったことは大きな喜びです。これから開催の演奏会では、お客さまにも楽しんでいただけたら嬉しいです。

【横山氏】私は、コロナ禍もコンサートはずっとやっていたんですよ。もちろん、公共ホールでの演奏会などはストップしていて、コロナでなくなったイベントというのもあります。ですが、私は自分の音楽サロンやレストランがあるので、そこでのお客様たちとの交流はずっとありましたね。大きなコンサート会場とは違って、そういう場は、お客様と直接話す機会も多いので。

一方で、海外からのアーティストが来日できなかった演奏会に代役出演するという機会も多くありました。現在は、ほとんど新規で依頼される通常のコンサートの形になっています。しかし、そういったことを踏まえても、以前から職業柄、毎日異なることが起きるような生活でしたので、大きく生活が変化したという感覚は特にありません(笑)。

――横山さんは、コロナ禍もコンサートはずっとやっていたということですが、外出もままならなかった時期、牛田さんは家でどのように過ごすことが多かったですか?

【牛田氏】新しいレパートリーの譜読み、技術的な基礎練習、そしてさまざまな書籍や文献に目を通して、作品について学ぶ時間にしていました。演奏会があるとどうしてもその準備にかかりっきりになってしまいますが、まとまった時間が得られたことで落ち着いて学ぶことができたことは収穫でした。

――“おうち時間”が増えたことによって、聴く音楽に変化はありましたか?

【牛田氏】聴く作品の幅は広がったと思います。それまではもっぱら本番が近い曲を勉強のために聴くことが多かったのですが、時間に余裕ができたことで将来的に取り組む作品などを長いスパンで計画して、触れることができるようになりました。

――コロナの期間を通じて、人に癒やしを与える“音楽の重要性”が見直されるようになりました。人の心を癒やす“音楽の魅力・力”とはどんなものですか?

【横山氏】それは人それぞれだと思うんですよね。例えば演奏会なり、CDなり、YouTubeなり、テレビなり…今はいろんなところで音楽と触れ合えますし、そこに求めていることもさまざまですので。“音楽は人に癒やしを与える”と、ひと言で言い表せるものではないと思うんですね。いろんな聴き方があっていいと思います。

そんななかで、私たちができることというのは、例えばクラシックの演奏会は行ったことがないという人が、「マニアしか行かないのかな?」とか「気後れするな」とか思っていらっしゃるとしたら、なるべくその門を開いて、入りやすい状況にすることだと思うんです。そして、来られた方に「1回見たから終わり」と思われるのではなく、その後も、今まで知らなかった世界を見せていってあげられないかなと、試行錯誤で考えるわけです。どういった曲を選ぶかとか、どう並べるかとか。そういうところから世界を広げられたらと思っています。

【牛田氏】私も、音楽からどんなものを受け取るかは聴き手によるのではないかと思います。芸術とは人間の五感に沿って高められてきたもので、美しい絵画や美味しい食事によって視覚や味覚が満たされるのと同じように、質が高い音楽を聴けば聴覚が満たされます。しかし音楽は、歴史や文学、思想と結び付くことで、より力強いエネルギーを帯びるもので、クラシック音楽はそのなかで最も歴史あるものの1つです。ですので、クラシック音楽からどんなものを受け取るかというのも聴き手次第になるのではないでしょうか。

――“生演奏”を聴くことの魅力はなんでしょうか?

【牛田氏】相互のコミュニケーションが成り立つということに尽きるのではないでしょうか。会場の雰囲気を感じ取ってテンポや音量のバランスに変化を付けることが、より魅力的な音楽につながるということはあると思います。

――本コンサートの聴きどころ、注目すべき点を教えてください

【横山氏】今回使用する電子ピアノというものは、日本の住宅事情的にマッチした使い方ができると思うのですが、そういうこととは違う見方をしてみると、アコースティックピアノではできない、“電子ピアノならではの魅力”というのもあるので、そこを伝えたいですね。

電子ピアノって、軽くて持ち運びできるようなものもあったり、音も大きくしたり小さくしたり簡単にできるのですが、そんな風に多様に使えるものを、今度は大ホールに持って行って、大空間でどのように響かせるのか…というのは、家では試せないことなので、注目ポイントです。

住宅事情で使わざるを得ないという人もいますが、そういった方は自分で弾くことはあっても、人の演奏を聞くことは少ないと思うので、それをピアニストが弾いてクラシック音楽を奏でたらどうなるかというのは、是非聴いて楽しんでみてほしいですね。私の印象ですけど、昔は、電子ピアノの音って電子ピアノ独特で、そこまで演奏者の個性が見えてくる楽器ではなかったような気がします。ですが、テクノロジーの発達で、そこの違いが確実に聞こえてくるようになった。なので、電子の世界ってすごいなと私は思っていて。弾いている人間の感性の違いを機械が受け止めて、音楽表現をしてくれるようになりました。

あとは、親子ほどの年の差がある牛田君という若いピアニストと演奏するので、何十年かやってきた自分と、若い人の感性を合わせて共演するところも楽しんでほしいです。

【牛田氏】合わせの作品が多いので、アンサンブルも楽しんでほしいですね。

――本コンサートへの意気込みを教えてください

【牛田氏】横山先生が素敵なプログラムをご提案くださいました。どんな公演になるのか今からとても楽しみにしています。

【横山氏】電子ピアノは普段弾いている楽器ではないので、やはり大ホールでどう響くのかとか、そういったところが楽しみです。あとは、人の手によって調整できる楽器だと思うので、実際に現場に行ってみて、リハーサルをしながら調整していく作業というのも楽しみ。

まぁ、毎日のように演奏会をやっているので、これだけに意気込みを語るのも変な話なんですが(笑)。ローランドの演奏会は数年ぶりとなるので、私自身もですし、ファンの方もそこは楽しみにしてくださっているようです。新しいファンの方の中には、私が電子ピアノを演奏することを知らない方もいるので、楽しみにしていてください。

取材・文=平井あゆみ



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