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木下百花、100万再生突破の「悪い友達」MVは妖艶なキスシーンも話題に。制作裏話と今後の展望

  • 2022年2月4日
  • Walkerplus

木下百花が、2021年末にリリースしたデジタルシングル「悪い友達」のMVを2022年1月8日に公開した。洗練されたサウンドと本人による女性同士のキスシーンが話題になり、公開から2週間で100万再生を越えるヒットとなっている。

本作は、NMB48卒業後、シンガーソングライターとして独自の世界観を築き上げてきた彼女の新たな挑戦が詰まっているという。2月6日(日)は大阪、2月13日(日)には東京で、自らの誕生日を記念したワンマンライブ「生きるとは」の開催も予定。新曲に込めた思いやライブの意気込み、今後の展望を聞いた。

■何気ない会話から生まれた新曲「悪い友達」
――まずは新曲「悪い友達」が生まれたきっかけについて教えてください。

「去年の4月に対バンした柴田聡子さんと、たまにお茶するようになって。初めて2人で会った時に釣り堀に行ったんですけど、鯉を釣りながら”悪い友達”の話しをしたのがすごく頭に残っていて、そこから歌詞を膨らませていきました」

――初めてのおでかけで、いきなり”悪い友達”というワードが出てきたんですか。どんな内容だったんですか?

「お互いに友達がそんなに多いタイプじゃないねという話から広がって、過去に悪い友達がいたかとか、悪い友達の定義ってなんだろう?という話になったんです。『地獄に連れていくくせに、一人ぼっちにするよね』と柴田さんが言ったのが印象的で、歌詞のフレーズにも入れています。何があったのか、それ以上深いことは聞かなかったですね…」

――なるほど…。歌詞をつくる時は具体的にどのようなことを考えましたか?

「最近気を付けているのは、曲を聴いた人が想像を膨らませられるような構成にすること。誰しもが、振り回されている相手の1人や2人はいるんじゃないかと思うんです。私のファンは同世代の女性が多いので、なおさらそういう刺激的な関係に惹かれやすい時期なのかなと考えたりもして。自分の人間関係に当てはめてもらえたら嬉しいですね」

――昨年リリースされた「えっちなこと」がキラキラした王道的なポップソングだったのに対して、「悪い友達」は落ち着いた雰囲気の大人なサウンドに仕上がっていて、方向性が全然違うのに驚きました。

「曲をつくるたびにコロコロ変わっちゃいますね。やりたいことがどんどん増えてきて、自分でもちょっと困ることがあります(笑)」

――「悪い友達」はどんな曲にしたいと考えていましたか。

「今回はすごくオシャレな曲を作りたかったんですよ。エレピを鳴らしてみたいというのがあって、そこから広げていったかんじです。サポートメンバーと曲のイメージを共有するために、いくつか参考にした曲もありました。FINAL SPANK HAPPYが好きでこんな曲が作りたいと言ったのと、パーカッションとドラムの関係性は坂本慎太郎さん、間奏部分はTemporexというミュージシャンを参考にしています」

――今作でこだわった点を教えていただけますか。

「特に曲全体のバランスには気を付けました。今回は私が編曲も担当したので、生楽器と打ち込みの割合や、自分の好きな要素をどのくらい入れるかといった、細かいところまで意識しています。今までは、自分が好きなものを好きなだけ入れていたんですけど、やっぱりみんなに届けるには耳馴染みの良さやバランスがすごい大事やなって気づいたんですよ」

――バランスを意識するきっかけが何かあったのでしょうか?

「前作でNONA REEVESの奥田健介さんに編曲を担当していただいたのが大きかったですね。作業の様子を間近で見て、いろいろと気づいたことや学びがあったんですよ。打ち込みがたくさん鳴っているのにスッキリした音になっていて、それがすごい衝撃で。そこから、私のファンだけではなく、私を知らない人にもわかるくらい広い範囲に届けたいと思うようになりました」

――自分の好きな音を鳴らしていたところから、より広い層にアプローチする曲作りに変化したと。前作は大きな転換点だったんですね。

「そうなんです。奥田さんに直接教えてもらったわけではないんですけど、すごく影響を受けました。好きに作って聴きたい人が聴けばいいという姿勢だと、博打じゃないけど、当たるかどうかわからないですよね。どうせなら、ちゃんと聴いてほしい。今回は音のバランスはもちろん、歌詞がはっきり聞こえるように歌い方も工夫しました」

――たしかに、今までの木下さんとは歌い方がまったく違うと感じました。歌詞がすごく耳に残ります。

「今までは、曲に馴染むように声を音として捉える歌い方だったんです。滑舌もそんなに気にしてなくて。今作は、言葉の粒が一つずつしっかり立つように歌っています」

――今作の手ごたえはいかがでしたか?

「今まで素晴らしいアレンジャーの方を迎えて曲をつくってきたのですが、『アレンジャーを入れたから評価されてるんじゃないか』というコンプレックスみたいなものがあったんです。今回は編曲まで手がけることで、後悔のないように取り組めたかなと。先日は、ラジオ番組で宇多丸さん(RHYMESTER)に褒めてもらえたんですよ。評価してもらえたのはすごく嬉しかったですね」

■映画のようなストーリー性も魅力。100万再生越えのMV制作裏話
――「悪い友達」のMVが先日公開されました。わずか2週間で100万再生を越えて、話題になっていますね。

「私が出したMVでは一番再生数が上がっていますね。みんなエロいんやなと思ってます(笑)」

――たしかに(笑)。木下さんご自身による女性同士のキスシーンがあったり、グミを口移ししたり、綺麗なんですけど生々しくてドキドキします。

「それが目当ての人もいるでしょうね。サムネイルは無難なアー写を使う予定だったんですが、絶対キスシーンのほうがいいと思って選び直しました。口元が見えるように、文字のバランスも調整したんですよ」

――先ほどおっしゃっていた「みんなに広く伝えたい」という意識がMVにも感じられました。

「音楽と映像の相乗効果で、わかりやすく仕上がったと思います。『えっちなこと』のMVから意識していることなんですけど、何を見せたら喜んでもらえるかを考えて表現できるのが自分の強みだと思っていて」

――キスシーンも「喜んでもらえる」のを狙っている?

「そりゃそうですよ!NMB48時代から、どういうものが話題になるかを考えるのが得意だったんです。それは、アイドルをやっていたからこその強みなのかなって。今作ではその強みが生かせたと思います」

――サムネイルのインパクトに惹かれつつ、1本の映画を観るようなストーリー性もあって、何度も観てしまう中毒性がありますね。MVを作るときは、木下さんがアイデアを出すんですか?

「そうですね。テーマや色味といったざっくりしたイメージをまず私から伝えて、そこからどう作り上げていくかを監督と話し合いながら決めています。今回は女性同士のディープな関係性を表現したいという話から始まりました。前作はカラフルでポップな雰囲気だったので、まったく違うクールなものにしたかったんです。どうすればカッコいい映像になるのか、2人の表情をどう作っていくか、かなり細かく調整していきました。キスシーンも綺麗なだけで終わるのではなくて、ストーリー性を出すにはどうすればいいかを考えましたね。監督には『やり切っちゃったほうがいいよ』と言われたので、あのような形になりました」

――特に気に入っているシーンがあれば教えてください。

「まあ、キスシーンとかグミの口移しとかは言わなくてもみんな見るやろうから(笑)。私が気に入っているのは、最後に女の子を砂浜に埋めて置いて行っちゃうシーン。『一人ぼっちにしちゃうから』という歌詞もあいまって、すごい不穏な空気が漂ってるんですよ。2人のいろんな感情が渦巻くシーンで、一番好きですね」

――なんかすごく気になる終わり方ですよね。

「みんなが自分に重ねたり、想像を膨らませやすいと思います。『あの子助かったんかな』って心配になったりね(笑)」

■誕生日に合わせたワンマンライブを開催。25歳でやりたいこと、今後の展望は?
――木下さんのお誕生日に合わせたライブツアー「生きるとは」を予定しているとのことですが、どんな公演にしたいですか?

「これは3日前くらいにメモした内容なんですけど…。『原始人から未来人に進化する過程を見せる』『未来人に進化。世界征服をもくろむ』っていうテーマです。細かい演出はライブでのお楽しみということで」

――なるほど…??? ご自身の成長記録と、今後の野望を表現するといったところでしょうか?

「ただの成長記録だとつまらないので、みんなを飽きさせないようなライブにしたいですね。ツアータイトルの『生きるとは』は、私がNMB48をやめた後に復帰イベントという名目で開催したライブのタイトルなんです。音楽を始めたときの右も左もわからない状態から、今までのこと、そしてこれからどうなっていくかを、バラエティ豊かに表現したいと思っています」

――お誕生日を迎えるにあたって、今後の展望をお聞かせください。

「2月6日で25歳になります。1年の目標としては、自分で歌うだけではなく、誰かに楽曲提供をしたいですね。NMBのメンバーに歌ってもらったり、コンペにも応募したいです。アイドルやアニメソングが好きなので、そういうテイストの歌を作って誰かに歌ってもらえたら」

――それはまた、木下さんの新しい一面が見られそうですね!

「自分の強みを1つしっかりしたものを持って、誰が聴いても『木下さん』と気づいてもらえるような音楽を作っていきたいです。あとは、自分の曲をちゃんといろんな人に聴いてもらうこと。ほんまは忙しいの嫌なんですけど、やっぱり作ったからには聴いてほしいし、そのためには忙しくしたいし、忙しいことに耐えられるような1年にしたいと思っています」

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