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【マンガでわかる!お金超入門】1人平均2000万円!?子供の教育費はいくら貯めておけば安心?

  • 2021年12月24日
  • Walkerplus

「お金のことをもっと勉強しなきゃ」「お金の使い方を見直したい」と思いながら、何から手をつければよいかわからない――。そんな“お金超初心者”に、ファイナンシャルプランナーの坂本綾子さんが “お金の基本のキ”を教える連載がスタート。アベナオミさんのマンガとともに、これからの時代に知っておきたい「お金の知識」をわかりやすく楽しくガイドします!

■大学卒業までの教育費は1年あたりいくらかかる?
子どもが生まれると、子どもの食事や衣類などの生活費と、習い事や学校の授業料といった教育費がかかります。

このうち教育費は定期的に調査されていて、「子ども1人あたり2000万円!」という記事が出たこともあります。子育てにはお金がかかるというイメージを持つ人は多いようです。人間が1人生れて、約20年かけて大人に成長していくのですから、もちろんお金はかかります。ただし、1人の子どもの教育費が2000万円というのは、幼稚園から小学校、中学校、高校、大学まですべて私立に進学した場合の平均額です。進路が異なれば教育費の金額も異なります。

また、教育費を含む子育て費用は、全額を一度に払うわけではなく、生活費なら毎日、授業料などは毎年、払い続けていった総額です。仮に、生まれてから大学を卒業する22歳までの教育費が、高いパターンの2000万円かかったとしましょう。割り算してみると、1年当たりは2000万円÷22年=90万9091円(1円未満四捨五入)、1日当たりは90万9901円÷365日=2591円(1円未満四捨五入)。1日約2600円貯めていけば払えます。もちろん、毎日必ず約2600円を貯めて、年間90万円貯め続けるのは簡単ではありません。しかし、コツコツと時間をかければ、準備できそうな気がしませんか? 幼稚園から大学まですべて公立の場合は半分以下の約800万円です。800万円だって安くはありませんが…。

■大学の資金を貯めるために選ぶべき金融商品は?
では、大学等の教育資金はどうやって貯めていけばいいでしょうか?子どもが生まれてから中学を卒業するまでは国から毎月1万円(3歳未満は1万5000円、親の所得が多い世帯は一律月5000円)の児童手当をもらうことができます(2022年10月以降は年収1200万円以上への給付は廃止)。ほぼ同額を貯めていくと約200万円になります。この分は最低限貯めておきましょう。高校生になって給付金がもらえなくなっても同額を積立続けると約240万円になり、国立大学の4年間の学費に相当します。これを目安として、毎月の貯蓄額をもう少し上乗せできたら理想です。

教育費を貯めるのに利用する金融商品としては、まずは定期預金の積立です。勤務先に財形貯蓄があるなら一般財形も。勤務先経由で積立てる財形貯蓄は引き出しにくい点がメリットです。子どもがまだ小さいなら、個人向け国債の変動10年やつみたてNISAも選択肢です。

生命保険会社の学資保険は、親が若く、子どもが生まれてすぐに入れば現在の定期預金の金利よりは多少有利な利回りで貯蓄と保障(契約者である親に万一の際も一定額の教育資金を確保できる)を兼ねられる可能性があります。ただし、早期に解約すると元本割れするので最後まで保険料を払い続けられることが必須です。また、生命保険は原則固定金利(当初の金利が最後まで続く)なので、今後、金利が上がると不利になるかもしれません。すでに万一の保障を他の保険で確保しているなら、学資保険はなくでもいいでしょう。

■奨学金や教育ローンは最終手段に
2021年に入って物価が上がるニュースが相次いでいます。実は教育費は、物価の上昇を超えて上がり続けています。大学などの高等教育は将来の職業にもつながるので、子育ての仕上げであり、子どもが自立して生きていくために重要です。子どもの教育費を貯めるためなら他を犠牲にしていいわけではありませんが、できる限り準備しておきたいですね。

どうしても足りなければ、子ども自身が奨学金を借りる方法もあります。また親が教育ローンを借りるという手も。しかし、負債は少ないに越したことはありません。

大学の入試改革が進行中で、学力の高さのみならず、独自性や個性が重視されることになりそうです。子どもの頃、どんなふうに過ごしたか、どんな体験をしたかも大事です。子どもとどんな時間を過ごし、何にお金をかけるか、これと並行して着実に教育費を貯めていくには、親の判断力、バランス感覚も問われます。子どもにも、お金にも、真剣に向き合いたいものです。



【著者 プロフィール】
坂本綾子/ファイナンシャルプランナー坂本綾子事務所代表。 20年を超える取材記者経験を生かして、生活者向けの金融・経済記事の執筆、家計相談、セミナーを行っている。 著書に「年収200万円の私でも心おだやかに毎日暮らせるお金の貯め方を教えてください!」(SBクリエイティブ)など。

【イラストレーター プロフィール】
アベナオミ/宮城県生まれ、宮城県在住。地元情報誌のデザイナーをしながらイラストレーターとしても活動。2016年にフリーランスに。著書に「マンガでわかる!妊娠・出産はじめてBOOK」(KADOKAWA)など。

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