Twitterやライブドアブログで短編漫画を投稿する「も〜さん」。その作品にはシュールなイラストと共に、クスッと笑ったり、ほっこり優しい気持ちになれるエピソードが盛り込まれている。彼女の身に降りかかる数々の衝撃ハプニングやお仕事中の喜怒哀楽エピソード、少し変わった家族との会話、旦那さんとの惚気話まで日常のいろんな場面を切り取った漫画は、ついついページをめくってしまう。
■ドレス破裂事件や長州小力ヘア事件など、爆笑エピソード満載
幼い頃からノートになぐり描きをしていたも〜さんは大学で漫画の基礎を学び、その後アシスタント経験などを経て現在の活動を行っている。クスッと笑えて共感できる、そしてオチのコマで現れるシュールなイラストが印象的だが、作画や構成のこだわりについて聞いてみると「エピソードはほとんど実体験で、なるべく明るく楽しい話題をメインに、切ない悲しい思い出もネタに昇華してやろう！というモットーで制作しています。絵については、今日はこんなタッチで描いてみようかな〜とその都度実験的に描いていて、結果的にうまく伝わらない時もあるのですが、できる限り分かりやすく、伝わりやすくなるように日々試行錯誤しています」という。
これまでに反響があったというエピソードは、結婚式でドレスが裂けてしまった事件と、黒髪ロングを目指して美容院に行ったら長州小力になってしまった事件。結婚式のドレス事件では、久しぶりにひっぱりだした、背中にチャックがついているタイプのドレスが突如はじけ裂けてしまうというもの。その投稿には「声出して笑った(笑)」「背中から翼が！」など好評なコメントもたくさん寄せられていた。
そのタイトルだけでも想像して笑ってしまいそうになるが、服や髪型など、自分の理想と現実にギャップが生まれる瞬間は誰しも経験があり、共感が多かったのかもしれない。
■飲食店スタッフ時代のあるあるなど、共感エピソードも多数
昔、実家の飲食店を手伝っていたというも〜さん。そこには変わったお客さんも多く、お客さんとやりあってしまうこともあったようだが、そんな時に訪れた”神客”に救われたこともあるのだとか。
疲弊しているときに優しい声をかけられたらグッときてしまう。そんな光景も独特な描写で描き、おもしろエピソードだけでなく、ほっこりとした気持ちにもさせてくれる。
日々更新される漫画の読者さんからのリアクションについては、「『元気がなかったけど笑って元気がでた！』などのコメントをもらえたらうれしくて泣けてくるし、『職場で読んでいて吹いちゃった』『電車のなかで笑っちゃった』などのコメントをもらうとその情景を想像して私もクスッとしちゃいます。うれしいですね」とのこと。
ほぼ書き下ろしで自身の半生を綴ったコミックエッセイ「人生、闇ありネタあり 幸せ変換スイッチをさがせ！」も現在販売中で、世の中が落ち着いたら旅レポや食レポなどにも挑戦し、色んな経験をシェアしていきたいというも〜さん。彼女の気取らない日常を切り取った漫画を、これからも楽しみにしていきたい。
取材・文＝鳥本明衣(glass)
