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「かつや」がコロナ禍に絶好調!デカ盛り“全力飯弁当”が支持される理由とは?

  • 2021年6月25日
  • Walkerplus

「かつや」といえば、全国に425店舗(2021年6月16日時点)を展開する、とんかつ・カツ丼の専門店。手ごろな価格で出来立てサクサクのとんかつが食べられると人気だ。そんな「かつや」がコロナ禍の今、快進撃を続けている。その好調ぶりの秘密を聞いた。

■コロナ禍でも増収増益の絶好調。その理由とは?
「かつや」を展開するアークランドサービスホールディングスが2020年12月期決算(通期)を発表。売上高386億3400万円と対前期比15.9%増と、新型コロナウイルスの影響で外食産業全体が低迷している中、増収増益という結果に。好調を支えるキー商品となったのが、2020年4月に登場した「全力飯弁当」。ボリューム満点のいわば“デカ盛り”弁当だが、これがコロナ禍においてヒット商品となった。

「かつや」は、働き盛りの40代の男性がメインターゲット。そのため、仕事の途中で立ち寄りやすいようにロードサイドに多く出店している。広報の鈴木恵美さんによれば「ロードサイド店が多いことで、結果的にコロナ禍でも来店しやすかったということだと思います。昨年の緊急事態宣言によってリモートワークが増え、学校も休校するなど、自宅で過ごす時間が増えました。自宅での食事が増える中で『かつや』を利用していただける機会が増えたと分析しています」(鈴木さん)巣ごもり需要で手ごろな価格で専門店の味が楽しめる「かつや」の支持が高まったようだ。

「元々、テイクアウトはやっていましたが、売上は全体の30%ほど。それがコロナ禍に50%半ばまで増えてきました。イートイン利用者が減り、来客数としては減少しましたが、家族の分をテイクアウトするなどのケースが多く、客単価は上がっていきました」と鈴木さん。ターゲットだった40代男性が、家族と食べる食事として「かつや」を選ぶようになったことが伺える。

■ボリューム満点の「全力飯弁当」が大ヒットを記録
そんななか、誕生したのが「全力飯弁当」。この商品は発売するや否や話題となり、売り上げも好調だ。「全力飯」というネーミングもインパクトがあった。テイクアウト需要が高まる中で“テイクアウト限定”で発売したことも功を奏した。テイクアウト限定メニューを発売したのは「かつや」としては初めてのことだったという。今しか食べられない、テイクアウトでしか味わえないことが、いつもの「かつや」を知る人の心もくすぐった。

“わんぱく盛り”というキャッチフレーズで登場した「全力飯弁当」は、「生姜焼丼から揚げチキンカツ弁当」「回鍋肉丼から揚げチキンカツ弁当」「ナポリタンから揚げチキンカツ弁当」「豚玉丼から揚げチキンカツ弁当」(各750円(税別)※現在は終売)の4種。「初の試みとしてテイクアウト限定メニュー4種を全国の104店限定で販売しましたが、かなり好評で、取扱いのない店舗ではお客様からの問い合わせも多く、販売店での売上もよかったため『早くうちでも販売したい』と店舗からの声も相次ぎました。実際、想定の3倍以上の売上を記録し、発売スタートから1カ月経たないうちに販売終了となりました」と鈴木さん。

ヒット商品となった「全力飯弁当」の誕生の裏には、コロナ禍で世の中が暗いムードになっている時こそ、食卓を明るくし楽しい食事の時間を過ごして欲しいという「かつや」の想いがあった。持ち帰って蓋を開けたときに喜んでもらえるように、食卓での会話が弾むように、コロナ禍で増えた"家族での食事"がより楽しくなるように、といった願いが込められ、「結果として人気メニューを詰め込んだ、ボリューム満点のお弁当になりました」という。

1人でガッツリ食べるのもよし、家族でシェアしてワイワイ楽しむもよし、楽しみ方の幅も広がっている印象があるという。「『かつや』では、お弁当であっても店舗で作りたてを提供しています。専門店の味を持ち帰って食べられるというのも支持された一因だと思っています」と鈴木さん。

たくさんのおかずを家庭で作るのは大変だ。ことさら揚げ物は準備も片付けも面倒で、家庭では敬遠される調理法の一つでもある。家族の場合、食事の支度は母親が行うケースがまだまだ多い。リモートワークや休校で在宅時間が増えている人も多いが、家族の食事の支度を含めた家事を担う人にとっては忙しさが増している期間でもある。その点では、ボリュームがあり、数種類のおかずを盛り込んだ「全力飯弁当」は“お助けアイテム”でもあったのかもしれない。

「かつや」のメインターゲットは外さず、家族でも楽しめることが「全力飯弁当」の成功につながった。これまであまり「かつや」に足を運んだことがなかった世代にも“刺さった”と考えられる。

■全力飯弁当ヒットの裏で、“量が多すぎて食べられない”という声も
「かつや」の「全力飯」は広く認知され、ブランドを強く印象付けるキャッチコピーになった。しかし、鈴木さんによれば「実は『かつや』では、2019年の夏のTVCMから“全力飯”という言葉を使っていて、『かつや』のこだわりや、全力で美味しいものをお客様に提供するという姿勢や想いを表す言葉として、ロゴにも入れていました」(鈴木さん)

「全力飯弁当」を発売し、好評を得たことで、「かつや」としてのブランドコンセプトも広く知られることとなったわけだ。

こうして「全力弁当」が好調となったが、一方で見えてきた課題のひとつに、「量が多ければいいのか?」という疑問があった。実際に、“量が多すぎて食べられない”というお客さんからの声も届いていたという。

そのニーズに応えるべく、6月7日から登場したのが「ニブンノニショクドン」(販売は6月30日まで)。テイクアウト限定で販売された丼ぶりで、“ほぼ1/2”の量が特徴だ。ラインナップは「ほぼ1/2赤辛カツ丼弁当」「ほぼ1/2から揚げ丼弁当」「ほぼ1/2カツ丼弁当 」「ソースカツ丼」の4種で、これまでガッツリ、たっぷり食べたいというニーズに応えてきた「かつや」が、「量が多くて食べ切れるか心配」と考える、新たな客層に寄り添ったメニューを作ったのだ。

■ユーザーの声に全力で向き合い、ニーズに応える
「手ごろなサイズで専門店のとんかつを気軽に楽しんでもらいたい、という思いから生まれたメニューです。一番人気の『カツ丼』、隠れファンの多い『ソースカツ丼』、本格的シビ辛メニュー『赤辛カツ丼』、新登場の『から揚げ丼』を通常メニューの約1/2サイズにしました。2食で842円という値段にすることで、1食分で2つの丼ぶりが楽しめるという形にしています。一人で両方食べるのもいいですし、1つずつ分けて食べたり、イッショク(1食)だけ購入することもできるので、小腹が空いたときなどにイッショク(421円)だけ購入していただくこともできます」と鈴木さん。

「ニブンノニショクドン」は、「全力飯弁当」で「かつや」を知った女性や子供たちが、新たに楽しめる期待のメニューだ。この新しい提案も支持されており、売上は好調だという。まだまだテイクアウトの需要は高いため、新たな食の楽しみ方として受け入れられたといえる。

素材へのこだわりや、調理方法など、常に“全力飯”を提供しつづける「かつや」。「全力飯弁当」も「ニブンノニショクドン」も、お客さんを喜ばせたいという思いに“全力”で向き合った結果だ。その“全力”に大好評、売上増という結果が付いてきた。これからも食の楽しみの幅を広げるために “全力”で取り組んでいく「かつや」に注目したい。

※記事内には販売終了しているメニューがあります。また、在庫がなくなり次第終了となります。
※店舗により価格が異なる場合があります。
※記事内の価格は特に記載がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。
※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

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