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出勤前にお酒を飲んでしまったら…「元アルコール依存症OL」が描く衝撃コミックエッセイが話題に

  • 2020年12月28日
  • Walkerplus

元アルコール依存症のアラサーOL・かどなしまるさん(「お酒がないと××できません」/@marukadonashi)がマンガで描く、アルコール依存症の体験記が衝撃的だ。当時、新卒で入った会社で働いていた頃の朝のルーティンは、5時起床、6時~7時飲酒(!)、そして出勤。はたまた、行きがけにコンビニでお酒を買って駅のトイレで一気飲みをすることも。2018年からブログを開始すると、週5回程度の更新を続け、にほんブログ村「コミックエッセイ」ランキングでTOP10に入るなど人気を博しているかどなしまるさんに、アルコール依存症だった頃の日々や、マンガを描きはじめたきっかけについて聞いた。

■仕事に行くのにも酒、帰るのにも酒…「酒がないと何もできなかった」

――自身のアルコール依存症に関する体験談を描くにあたって、抵抗はありませんでしたか?

「抵抗しかなかったです。出勤前などの非常識な場面でお酒を飲み、会社で動けなくなって早退するというような『社会的にアウト』な行為をしてしまっていたので、『そういう人』として見られるのはつらかったですね。でも、そんな過去の自分を受け入れることを決め、普通のOLがアルコール依存症になるまでのお話を『誰かに聞いてほしい』という欲求が勝ったとき、ようやく描くことができました」

――アルコール依存症になったきっかけは何だったのでしょうか。

「内向的でコミュニケーション能力の低い私が、お酒を飲むと陽気になり、人と楽しく会話できるということに気づいてから、飲み会以外の場でもアルコールに頼るようになりました。社会人になると、職場の先輩との人間関係にストレスを感じ、晩酌で憂さ晴らしするように…。朝もシラフでは不安で仕事に行ける気がしなくなり、昼夜や場面を問わず飲酒するようになってしまいました」

――元々お酒には強かった?

「けっしてそんなことはなく、飲み会でビールを数杯飲む程度で、無茶な飲み方はしない方でした。依存症のときは、ロング缶を3缶ほど、吐き気がするまで。缶がないときは買い置きの洋酒を炭酸やアイスクリームで割って、どんぶり2杯飲んでいました。マネしちゃダメですよ!」

――もしよろしければ、最もつらく苦しかった時期のエピソードを教えてください。

「会社をやめてからは、同居していた妹に家賃を払ってもらってフリーターをしていたのですが、仕事に行くのにも酒、家に帰るのにも酒と、酒がないと何もできない日々でした。当然太りましたし、常に体の具合が悪く、頭が痛くて疲労感がぬぐえませんでした…」

「人間関係も悪化し、妹とはお酒に関することでケンカが絶えず、なんと半年以上口をきかないことも…。友達にも依存症のことをひた隠し、一方的に連絡を絶ったりと、社会からはみでた存在になっていたと思います」

――アルコール依存症を治そうと決意したきっかけと、立ち直れた理由は何だったのでしょうか。

「頭の中ではずっと、『このままじゃダメだ』という警報が鳴っていて、華の20代を満喫したい、青春したいという思いもありました。それに、依存症の原因は周りの人間や環境ではなく、自分の頑固さや心の弱さにあるということはわかっていたんです。妹との関係にも限界が来ていたので、『変わろう』と決心し、まずは生活の基盤を整えるため、正社員を再度目指すことにしました」

「見た目から入って自信をつけようと、女子高生のようにピアスを開けたり(笑)、メイク教室に行ってみたり、思いつく限りのことを実践していった結果、だんだんと普通の生活が送れるようになっていったんです」

■平凡な悩みと日常が誰かを元気づける、コミックエッセイの魅力

――マンガを描きはじめたきっかけは何ですか?

「自分が『コミュ障だな』と思って落ち込んだとき、ネットで検索して同じ悩みを持つ人のブログや記事を読んでいると、そこに“解決策”が書かれていなくても、『レジに並ぶのにいちいち緊張するのは私だけじゃないんだ!』などど“共感”できて、不思議と元気になれたんですね。ただただ平凡に、悩みながら日常生活を送っているだけなんだけど、その毎日が人の心に響いてほっこりさせられる…それがコミックエッセイの魅力だと思います」

「そうやってマンガを読んでいるうちに、『描くのも楽しそうかも』と感じるようになり、『私もこの生活を知人・友人以外にも知ってほしい!』と胸が高まったのが、マンガを描きはじめたきっかけです」

――自分をさらけ出すエピソードをたくさん描かれてきましたが、読者からの反響はどうだったでしょうか。

「意外と叩かれず、共感したと言ってもらえることが多いです。実は最近まで、Twitterやブログで感想をいただくと『嫌われないようにナイスなコメントを返さなきゃ…』と緊張してしまい、酔っぱらってからじゃないと読めませんでした(笑)。でも、もちろん感想をいただけるのはうれしくてたまらないので、スクショして時々にやにやしながら見ています!」

「これまでで一番反響があったのは、『美容室が苦手』『宅配ピンポンが怖い』などの“コミュ障あるあるネタ”で、その場面で飲酒スイッチが入ることに驚かれました」

――マンガを描くうえでのこだわりや、意識していることはありますか?

「ひとりよがりにならないことです。自分が吐き出してスッキリするだけで、読んだ方が不快になりそうなものはボツ。どのエピソードを描くときにも、相手を責めるだけではなく、『自分のこういう部分に問題があったと思う』という視点は忘れないようにしています」

――最後に、今後描いてみたいエピソードやジャンルを教えてください。

「恋愛ネタですね。実は、ずっと共学の学校に通っていたのに、異性と雑談したことがろくすっぽなく、長年『年齢=恋人いない歴』でした。そんな私が、恋愛で脳内をお花畑にすることに憧れ、狂ったように婚活パーティに通った時期があるので、ぜひそれをマンガにしたいです!」

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