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「結婚式」や「メガネ店」までドライブスルーに?新生活様式に合わせた“生存戦略”を聞いた

  • 2020年11月14日
  • Walkerplus

90年代に人気を博した「ドライブインシアター」が復活の兆しを見せるなど、車内空間で不特定多数の人との接触を避けることができる“ドライブスルー”が脚光を浴びている。ドライブスルーといえば飲食店が一般的だが、実は全国には異色の業種が存在していた!結婚式からメガネ店、銀行に自動車査定まで、激レアドライブスルーを一挙紹介。アメリカでは国民の生活に根付いている多様な“ドライブスルー”文化だが、日本では「変わり種ドライブスルー」として残るのか、はたまた新しい生活様式の中で盛り上がりを見せるのだろうか。

■愛車とともにドライブスルーで結婚式!
なんと結婚式を車に乗ったまま執り行うのが「ドライブスルー・ウエディング」だ。新型コロナウイルス感染症の影響で結婚式を延期するケースが急増し、現在も「新しい生活様式での結婚式は難しい」という理由からなかなか式を挙げられない状況が続いている。一方で「結婚をした証を残したい」「祖父母に晴れ姿を見せたい」と結婚式代わりに写真を撮影するフォトウエディングの需要が高まった。そこでオーダーメイドウエディングの「Bridal Plus」では、写真だけではなく、新しい生活様式の中で式を開催できる形として、日本での“ドライブスルー結婚式”を企画した。

「ドライブスルーとはいえ、軽い結婚式になるわけではありません。コロナ禍で誓いを立てるきっかけを失ってしまった方が多いため、妥協ではなく、『今この瞬間の思い、決意、けじめをしっかり残したい』と考えている方のために企画しました」(Bridal Plus、渡辺氏)

家族や友人の前で思いを伝える場にできるのはもちろん、公共交通機関を使わず、かつ野外で行うため感染リスクが低いのが特徴。車好きな人は愛車に乗って結婚式を挙げられるといったうれしいポイントも。海外ではアウトドアでの開放的な結婚式がコロナ以前から人気を集めており、日本では、海外のようにおしゃれな空間で、今だからこそできるスタイルとして、注目されつつある。

■車内で試着も!メガネチェーンのドライブスルーが群馬に
試着をして購入まで店頭でじっくり吟味するイメージのあるメガネ。アイウエアブランドの「JINS」では業界世界初のドライブスルーサービスを群馬県前橋市の「JINS パワーモール前橋みなみ店」で提供中だ。

群馬県は運転免許所得率や世帯当たりの自動車保有台数が全国でも上位の「クルマ県」であることから導入を決意。車から降りることなくメガネの試着や購入ができる。視力検査の処方箋や使用中のメガネが手元にあれば測定も不要のため、車の中ですべてを完結することが可能だ。また、店頭でメガネを作成し、できあがったメガネはドライブスルーで受け取るという利用法もある。

「当時ロードサイド店舗の出店を強化しているタイミングだったこともあり、これまでにない次世代型ロードサイド店舗として展開を開始しました。スタッフ含めオペレーションの構築がとても大変でしたが、今では店舗を支えてくれているスタッフのおかげで、多くの方にご利用いただけており、『車に乗ったまま受け取れてすごくスムーズ』との声もいただいています」(JINS広報、岡田氏)とのこと。

■乗ったままお金を引き出しできる“ドライブスルー銀行”
岐阜県を中心に中部地方で展開する大垣共立銀行。同行が愛知県長久手市に出店するのが、金融機関として全国初のドライブスルー店舗「ドライブスルーながくて出張所」だ。車に乗ったままATMを操作できるのはもちろん、窓口業務も実施。なんと車体に合わせて窓口の位置が動き、引出し・預入れ・両替・口座開設など、通常の店舗とほぼ同様のサービスが利用できる。

大垣共立銀行の広報担当者によると、「当社では、地域の特性やニーズに合わせた店舗作りを行っています。愛知県長久手市は名古屋市や豊田市に隣接し、若い世帯を中心に人口増加が続くエリア。自動車での移動が圧倒的に多く、店舗周辺にもドライブスルー型の店舗が多いという特性に着目しました」とのこと。オープン前には、ドライブスルー方式に対応できるよう、大手ファーストフード店で研修を受けたほか、各種サービスをスピーディーに案内するため、ファーストフード店さながらのセットメニューを記載した手づくりのメニュー表も用意。

行員と来店者のやり取りは窓口で渡される通話端末で行うため、窓を閉めたままで可能。プライバシーを保つとともに3密対策にもつながっている。雨の日や車に子供を乗せている時、駐車する時間も惜しいほど急ぎの時など、車から降りられない・降りたくない場面は意外と多く、利用客からは「便利」「車で降りずに利用できるのでうれしい」という声が寄せられているそう。

■AI技術で乗ったまま自動車査定
「車に乗ったままその車の査定をする」。そんなドライブスルーサービスを導入したのは、中古車販売・買取大手の「ガリバー」だ。香川県高松市のガリバー高松中央通り店では、同社のAI資産査定技術「ガリバーオート 」アプリを応用し、約3分で査定額を確認できる“ドライブスルー査定”を2020年4月からスタートした。

サービス開始以前は、具体的に売却や乗り換えを検討している人が来店のメイン層だったが、ドライブスルー開始以降は、売却検討前や情報収集のみの人も増えたという。

「悪天候時や小さなお子様がいらっしゃる時、お買い物のついでにちょっと思いついた時、また、新車ディーラーで得た下取り情報や他社の査定情報などについて、セカンドオピニオンとして活用したいといったケースに多くご利用いただいています。お客様からは『気軽に価格が分かる』『過去の買取店の査定に比べ非常に短時間で済みストレスがなかった』と、想定していた以上の反響をいただいています」(ガリバーオート事業担当、田村氏)

物珍しさだけでなく、ドライブスルーならではの便利さを感じられたのではないだろうか。“車離れ”問題が懸念される日本でも、新しい生活様式が叫ばれる中でドライブの価値が向上し、「変わり種ドライブスルー」が当たり前になる日が来るのかもしれない。

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

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