21日17時50分頃、長野県須坂市で、長野電鉄の走行中に農業用ハウスのようなものが列車の窓にぶつかり、その影響で乗客3人が死傷するという事故が起きました。この原因は突風か?大気の状態が不安定な時に備える対策とは。
21日は、東北や九州付近にのびる前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、その上、日中も気温が上がったため、全国的に大気の状態が不安定になりました。
長野県でも、午後は大気の状態が不安定になり、局地的に積乱雲が発達し、雷が鳴ったり、ひょうが降ったりしました。
報道によれば、長野県須坂市を走行中だった長野電鉄の普通列車の窓ガラスが割れ、1人死亡し、2人のけが人が出た事故は、21日午後5時50分頃に起きました。
長野県内では昼過ぎから局地的に雨雲が発達しました。事故が発生した頃も、長野県では局地的に発達した雨雲があり、南西から北東方向へ移動していました。
事故現場の北側には、発達した雨雲つまり積乱雲があったことが雨雲レーダーの観測からもわかります。この積乱雲からの局地的な冷気外出流などが、強風または突風の原因だと考えられます。
なお、長野地方気象台では午後4時42分、長野県北部に竜巻注意情報を発表していました。
今日22日も大気の状態が不安定になっていて、雷注意報が北日本や関東、和歌山県に出されています(午後2時現在)。
今夜遅くまで落雷や突風、急な強い雨や降ひょうに注意が必要です。
雷や竜巻などの激しい突風は、発達した積乱雲の下で発生します。
積乱雲が近づく前触れは以下の3つです。
①昼間なのに真っ黒い雲が近づき、周囲が急に暗くなる。
②ゴロゴロという雷の音が聞こえたり、雷の光が見えたりする。
③ヒヤッとした冷たい風が吹く。
また、大粒の雨が降りだしたり、ひょうが降りだしたりすることもあります。ただ、これらの前触れが必ず発生するとは限らず、ハッキリしない場合もあります。少しでも異変を感じたら、早めに頑丈な建物へ避難がすることが大切です。
なお、単独の積乱雲による激しい現象は、30分から1時間程度で弱まることが多いです。スマホなどで雨雲レーダーをチェックするなどして、安全な場所で状況がおさまるのを待ちましょう。
屋内にいる時に、竜巻が接近してきたら、窓や壁から離れてください。
家の1階の窓のない部屋に避難しましょう。
もし窓がある場合は、窓を閉めて、カーテンを引いてください。
雨戸やシャッターがあれば、閉めておきましょう。
頑丈な机やテーブルの下に入り、身を小さくして、頭と首を守る姿勢をとってください。