今年(2025年)は、まだ台風1号が発生していなく、台風1号の遅い発生8位となっています(5月16日まで)。昨年2024年は、台風1号は5月25日と遅く発生、梅雨入りは各地でかなり遅くなりました。関係性ってあるの?今年は?
今年(2025年)は、台風がまだ1個も発生していません。1951年の統計開始以来、台風1号の遅い発生から8位となっています(5月16日まで)。
台風1号の発生は、平均すると3月上旬〜中旬頃が多くなっています。過去、台風1号の発生が一番遅かったのは7月9日(1998年)。ちなみに、一番早い発生は1月1日(2019年)です。
目先、予想天気図をみても、台風1号が発生する気配はありませんが、台風1号の発生が遅くても、年間の発生数は平年並みの25個前後か、多い年もあるため油断せずに注意が必要です。
昨年2024年も台風1号発生が5月25日と、遅い順7位の記録的な遅さになりました。
台風1号の発生が遅かったですが、各地で梅雨入りも遅くなりました。
昨年2024年は、沖縄と奄美が5月21日頃と、平年より10日前後遅く全国トップで梅雨入りとなり、東海や関東甲信では平年より2週間くらい遅い梅雨入りとなりました。
遅い台風1号の発生と遅い梅雨入りの関係は、主に2つ。
①フィリピン東の海面水温が低い⇒対流活動が例年より弱い(上昇気流が弱い)⇒熱帯擾乱の発生や発達が抑えられる⇒台風1号の発生遅い
②フィリピン東の海面水温が低い⇒対流活動が例年より弱い(上昇気流が弱い)⇒例年太平洋高気圧がある海域での下降気流が例年より弱い⇒太平洋高気圧の勢力が強まらない⇒太平洋高気圧の北にある前線が本州付近に押し上げられない⇒梅雨入り遅い
その他、インド洋海域の活動も絡んでいるので一概に言えませんが、ひとつの要因として考えられます。
今年も昨年2024年と同じく台風1号の発生が遅れていますが、海面水温は昨年2024年と異なりフィリピン付近では30℃くらいと平年並みかやや高いエリアもあります。
台風の発生は海面水温だけで一概に言えるものではありませんが、海面水温の高い熱帯地方で、水蒸気が大量に上昇して積乱雲が発生、その集積が渦を形成することで起こります。この渦の中心の気圧が下がり、風速が17m/sを超えると台風と呼びます。
目先、台風のたまごになるような擾乱は予想されていませんが、いつ発生してもおかしくないため今後も注意が必要です。
昨日16日(金)は、全国のトップをきって九州南部で梅雨入りとなりました。沖縄や奄美よりも早く九州南部が梅雨入りするのは、統計開始以来、初めてのことです。
異例の梅雨入りの要因は、「太平洋高気圧」が強まり、その北にある前線が沖縄や奄美を飛び越えて本州付近に停滞したこと。また、上空の偏西風が平年よりも北を流れていることなどが考えられます。
この先、5月19日(月)〜20日(火)頃に、梅雨前線が奄美付近に南下し、奄美地方は梅雨入りとなりそうです。その後、22日(木)頃に梅雨前線が沖縄本島付近に一時的に南下し、沖縄でも梅雨入りのタイミングとなりそうです。九州北部から関東甲信は平年並み、北陸や東北南部・東北北部では平年並みか遅い予想です。
最新の1か月予報によりますと、西日本・東日本では6月中旬にかけて前線の影響を受けやすく、降水量は平年より多い予想です。梅雨入り前から「まるで梅雨」といったぐずついた天気の日が多くなるため、日頃から側溝の掃除をこまめに行うなど大雨への備えをしておきましょう。また、曇りや雨でも全国的に平均気温は高く、不快指数大となります。健康管理や食品の管理など十分に注意しましょう。