
熱帯生まれの生姜は、古くから食べるだけでなく、生薬や香辛料として用いられてきた野菜です。日本では最古の書物『古事記』にも登場していますし、中国では漢方としても古くから使われてきました。ここでは生姜の魅力を中心に、基本情報を解説しています。
生姜の魅力
豚肉の生姜焼きや、生姜スープ、薬味、生姜シロップなど、生姜はとてもメジャーな野菜の1つといえます。
生姜の一番の特徴は辛味。これは主に「ジンゲロール」や「デヒドロジンゲロン」、またこれらが加熱されて変化した「ショウガオール」や「ジンゲロン」といった成分によるものです。
香り成分には「シネオール」「シトラネラール」「ジンギベレン」などがあります。これら辛味や香りのほか、生姜に含まれるさまざまな成分が、おいしさと健康に役立っていると考えられます。薬効成分は普段捨ててしまいがちな皮の部分に集まっているので、表面をよく洗って皮ごと使うようにするのがおすすめです。
★別記事にて、生姜の栽培方法(育て方)について、詳しく解説しています。ぜひそちらもご覧ください!
『ベランダ菜園「ショウガ」の栽培・育て方』はこちらから
生姜の選び方
生姜にはその年にできた「新生姜」と、種生姜として一度植え付けた根塊の部分を貯蔵したあと出荷される「ひね生姜」があります。それぞれの旬は、新生姜が6~8月、ひね生姜が9~11月。

新生姜
購入する際は、新生姜は色が白く茎の付け根が赤いものを、ひね生姜は根茎が締まっていてしなびていないものを選びましょう。
生姜の保存法
生姜は寒さが苦手なので、冷蔵庫で保存するとすぐに乾燥して干からびてしまいます。ですので冷蔵庫ではなく、風通しの良いところで保存するとよいでしょう。冷蔵庫で保存する場合は、新聞紙にくるんで。
すりおろしが余ったら、小分けにしてすぐに冷凍しておきましょう。風味は少し落ちますが、長期保存が可能です。
もう一つおすすめなのがオイル漬け。スライスやせん切り、みじん切りした生姜をキレイな瓶などに入れ、オリーブオイルやごま油を注ぎます。こうしておくと保存にも良いですし、いろいろな料理で使うことができます。
常温で保存期間は約1カ月。
生姜の切り方
※生姜1片は5~7gです。
■スライス…繊維に沿って1~2mmに薄く切る。

■せん切り…スライスを重ねて細く切る。

■みじん切り…せん切りをまとめて細かく切る。

■すりおろし…おろし器を使ってすりおろす。

■生姜汁…すりおろしのしぼり汁。

■生姜皮…皮を厚めに切る。しぼり汁も使う。
おすすめレシピ「生姜のやさしいポタージュスープ」

ちょっと胃を休めたいときに。身体もポカポカあたたかくなります。
*材料(2~3人分)
・じゃがいも 1個
・カリフラワー 1/4個
・ご飯 茶碗半分
・生姜(みじん切り)少量
・水 2カップ
・鶏ガラスープの素 大さじ2
・牛乳 1と1/2カップ
・塩、こしょう 各少量
・くるみ、パセリなど(お好みで)少量
*作り方
01 じゃがいもは皮をむき、半分に切る。カリフラワーはざく切りにする。

02 01を鍋に入れ、生姜、水、鶏ガラスープの素、ご飯を加えて柔らかくなるまで煮る。粗熱がとれたら、とろみがつくまでミキサーにかける。

03 02を鍋に戻し、牛乳を加えて温め、塩、こしょうをふる。仕上げにくるみなどをちらす。
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