
脇に付けたループ位置から上部を折ってふたのようになるデザインです。本体はつまみマチで仕立て、口にファスナーを付けました。送りかんで長さ調節が出来る肩ひもも手作り。小さなピースにはぎれ使いが楽しめる「Xクイジット」のパターンで作りました。
用尺と材料
★出来上がりサイズ:33×26㎝
・B用はぎれ各種
・A用布 110×35cm
・C用布 45×35cm(パイピング、ループ、ファスナー端始末布分含む)
・片面接着キルト綿、裏打ち布 各80×35cm
・中袋用布75×45cm(内ポケット分含む)
・接着芯 30×15cm
・25cmファスナー 1本
・幅2cm平テープ 140cm
・内寸2.6cm送りかん 1個
・内寸2.6cm長さ4cmナスかん 2個
製図と型紙(無料ダウンロードあり)
【中袋】※本体にすっきり収まるように縦の寸法を1cm短くしています

【本体】

【A・B型紙】
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下記をクリックすると、型紙(PDF形式)が表示されますので、ダウンロード後に、ご自宅のプリンターなどで印刷して使用してください。
ATTENTION!
●A4サイズの紙で、縦で、倍率100%で印刷してください。
●型紙の無断転載や再配布、販売はご遠慮ください。
●型紙によるいかなるトラブルが発生しても弊社は一切責任を負わないものとします。
【型紙『二つ折りタイプのショルダーバッグ』をダウンロードする】
作り方
*ループの作り方
【ループの製図】

01 四つ折りしてミシンステッチする

02 半分に折る
1.ピーシングしてトップを作る
AとBをピーシングしてパターンを40枚作ります。4×5列に接いだものを2枚作り、Cと接いでトップを作ります。キルト綿と裏打ち布を貼ります※。
※縫い代は矢印の方向に倒す。
2.キルティングする
01 定規を当てて周囲の出来上がり線を描き、ピースAの内側にキルティングラインを描きます。

02 3層をしっかり接着させたのでしつけをしないでキルティングします。中心から外に向けて出来上がり線より少し外側までキルティングします。キルティングが済んだら寸法を測り直し、出来上がり線を描き直します。
3.口をパイピングする
01 裁ち切り3.5cm幅のバイヤステープの裏に0.7cmの印を描き、本体の出来上がり線と合わせてまち針で留めます。端から端までミシンで縫います。

02 テープ端に沿って余分な縫い代をはさみで裁ちます。テープを表に返して縫い代をくるみ、まち針で留めてまつります。
4.ファスナーを付ける
01 本体とファスナーの中心を合わせてまち針で留めます。ファスナー歯はパイピング端と揃えましょう。歯から0.6cm下を星止めします。

02 反対側の口も同様にファスナーを重ねてまち針で留め、星止めします。
5.裏に印を出す
01 側面に描いた出来上がり線上をしつけし、裏に印を出します。

02 底の出来上がり線は表から角にまち針を刺し、裏にペンで点印を付けます。
6.ループを付ける
ループを作り、半分に折ってわから1.5cmの位置に印を描きます。わ側を内側にして付け位置にのせてしつけします。
7.仕立てる
01 底中心から中表に折り、印を合わせて脇をまち針で留めます(「パーツ2枚をまち針で正確に留めるコツ※」を参照して印に針先がかからないようにする)。

02 両脇の印上をミシンで縫います。縫う手前でまち針を外すことなく縫えます。口は端から少し内側で返し縫いをしましょう。

03 縫い代を0.7cmほど付けて余分をはさみで裁ちます。

04 底の角に印した点印を目安にマチをたたみ、まち針で留めます。定規を当てて線を描き、ミシンで縫います。
8.中袋を作り、本体と中とじする
01 「内ポケットの作り方※」を参照して内ポケットを付けた中袋布を底中心から中表に折り、脇の印を合わせてまち針で留めてミシンで縫います。縫い代は0.7cmに裁ち揃えて。

02 本体と同様に中袋のマチをたたんでまち針で留めて印を描き、ミシンで縫います。本体と中袋のマチの縫い代を1cmに裁ち揃えます。

03 脇の縫い代がそれぞれ外側になるように本体と中袋を重ね、縫い線と底中心を合わせてまち針で留めて縫い線上を2本取り糸で返し縫いします。

04 もう片方のマチ同士も同様に縫い合わせると、このような形になります。
9.ファスナー端を始末する
01 ファスナー端始末布を四つ折りして折り目をつけておきます。布の折り目と縫い線を合わせてファスナー端にのせ、縫います。

02 縫い目に沿って布を表に返し、端を折ります。

03 縫い代をくるんでまち針で留め、ずれないように指でしっかり押さえながらまつります。
10.中袋を本体に付ける
01 中とじした中袋を本体にかぶせ、中袋の口の縫い代を裏側に折ります。中心と脇の印を合わせてまち針で留めます。中袋はファスナーの織りの変わり目に合わせます。

02 ぐるりとまち針で留め、まつります。「長さ調節ができる肩ひもの作り方※」を参照して肩ひもを作り、ループに付けます。
手順のポイントの解説
上記の作り方の中に出てくる、技法などの詳しいやり方を解説していきます。(~※と記載している箇所です)
★「キルト綿と裏打ち布を貼ります※」のやり方
◆片面接着キルト綿の貼り方
キルト綿の接着面を上にしてトップを重ねます。アイロンの設定温度をドライの中温にし、滑らせずに押し当てます。1カ所7~8秒ずつ当て、中心から外に向けて移動させましょう。アイロンをキルト綿の接着面に当てないように気を付けて。

*おすすめ「片面接着 キルト芯ソフト/日本バイリーン(株)」:ほどよい弾力と張りがあるので、バッグ作りに最適。

◆しつけの掛け方
キルト綿を貼ったトップにキルティングラインと出来上がり線を描き、下に裏打ち布を重ね、まち針で留めてしつけを掛けます。まち針は中心から留め、空気を押し出すように針先を外側に向けて。十字→対角線→その間→周囲の順にしつけを掛けます。3層を持ち上げないようにしましょう。

*しつけを掛けずにキルティングするには
01 キルト綿を貼って出来上がり線とキルティングラインを描いたトップの裏(キルト綿面)にスプレーボンドを吹きかけます。新聞紙を広めに敷き、キルト綿から20cmほど離して均一にボンドが付くようにします。

02 裏打ち布をのせ、中心から外に向かって空気を抜きながら平らにならして貼り合わせます。キルト綿を両面貼り合わせることでより張りが出て作品の仕上がりがしっかりします。しつけは不要です。

*おすすめ
パッチワークの作品の仮留めにおすすめなのが日本バイリーン(株)のスプレーボンド505。薄くスプレーするだけで十分に接着し、ミシンの針や糸がベタつくこともありません。スプレー後、15~20分なら貼り直し可能です。
★「パーツ2枚をまち針で正確に留めるコツ※」のやり方
*まち針で大きくすくう
01 2枚を中表に合わせるときは裏の印にまち針を刺し、表の印も見ながら刺します。

02 2枚を大きくすくって留めます。キルト綿の厚みがあるので小さくすくうとずれの元に。

*まち針を2段階に分けて留める
まず、まち針をそのまま出来上がり線上に垂直に刺し、2枚がずれないように指でしっかり押さえながらまち針を外し、印の少し内側に留めます。針先が印にかからないようにしましょう。
★「内ポケットの作り方※」のやり方
01 布を2枚裁ち、1枚に裁ち切りの薄手接着芯を貼ります。

02 2枚を中表に重ね、周囲を返し口を残して縫います。縫い代を0.7cmに裁ち揃え、角を斜めにカット。

03 縫い代を縫い目で折ってアイロンを掛けたら、角を指で押さえながら表に返します。

04 表に返したらアイロンで整え、口にミシンステッチを掛けます。返し口はまち針で留めます。

05 中袋にポケット付け位置を印し、表に内ポケットをのせて中心を合わせてまち針で留めます。ポケット口の角の裏には布を二つ折りした力布を当てます。

06 口を残してミシンで縫います。縫い始めは返し縫いをして丈夫に。
★「長さ調節ができる肩ひもの作り方※」のやり方
01 平テープ、送りかん1個、ナスかん2個を使って既製品のような肩ひもを作りましょう。

02 平テープにナスかん→送りかん→ナスかんの順に通します。片方のテープ端はナスかんから3cm折り、端をミシンで縫います。14番のミシン針でゆっくり縫いましょう。

03 もう片方のテープ端は送りかんに通します。

04 テープ端を送りかんから4cmの位置で折り、余分なテープをよけて端をミシンで縫います。

05 テープ端がほつれないように、ボンドを塗っておきましょう。
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