宇都宮で日本画家・谷中美佳子さん個展「いつも傍に」 古典技法の作品展示

  • 2025年5月13日
  • みんなの経済新聞ネットワーク

 宇都宮市在住の日本画家、谷中美佳子さんの個展「Mikako Yanaka Exhibition−いつも傍に−」が現在、ギャラリーハンナ(宇都宮市松が峰2)で開かれている。(宇都宮経済新聞)

 宇都宮をモチーフにした作品「雷」

 古典技法や昔からの画材を大切にし、柔らかな色合いの作品を手がける谷中さん。鉱物や植物顔料などを使った絹に書かれた作品約60点を展示している。

 会場には身近にある山野草などを描いた作品のほか、幸運をもたらすとされる瑞獣や神力を持つといわれる神獣などの幻獣を描いた作品もある。「雲を見て龍みたいと思ったり、山を見て蛇みたいだなと思ったり…自然を見て思うので、それら幻獣を描くのと足元にある草花を描くのとでは意識は変わらない」と谷中さん。

 今年の「へび年」にちなみ、縁起物でもある蛇を「白蛇(日本)」「メヘン(古代エジプト)」「ククルカン(マヤ文明)」「ウロボロス(古代ギリシャ)」と、さまざまな国のシンボルで描く。宇都宮動物園のホワイトタイガーを掛け軸にした作品のほか、宇都宮をモチーフとした作品「雷」では雷鳴とともに現れる那須烏山市に伝わる「雷獣」を雷とフジと一緒に描いている。

 谷中さんは「日本茜、紫紺(しこん)、蘇芳(すおう)、刈安(かりやす)は今回新たに取り入れた植物染料。古代エジプトのとぐろを巻いた蛇神『メヘン』の作品で使われているエジプシャンブルーは世界最古の人工絵の具」と話す。 「自然光の入るギャラリーで、ぜひ肉眼で、撮影では出ない色合いなどを見たり、自分の知っている何かと作品を重ね合わせたりして楽しんでほしい」とも。

 開館時間は11時~17時30分。入場無料。5月18日まで。

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