県立図書館で「岩手の城跡」がテーマの展示 図書館が持つ貴重資料も知って

  • 2025年5月22日
  • みんなの経済新聞ネットワーク

 岩手県内の城がテーマの企画展「岩手の城跡を巡る」が現在、岩手県立図書館(盛岡市盛岡駅西通1)で開かれている。(盛岡経済新聞)

 2022年に岩手県制150周年を迎え、2026年度までが「県政150周年記念期間」となっていることから、郷土の歴史に関した展示として企画された同展。県内には現在確認できるだけで1400以上の城館があったとされる。同展では岩手の歴史の中で重要な拠点になった城を紹介し、岩手と周辺地域の歴史をたどる。

 展示は3章構成。ガラスケース内外合わせて201点の資料を展示する。資料は同館が収蔵するさまざまな書籍や冊子のほか、古文書、絵図などが並ぶ。展示を担当する山本祥子さんは「図書館が収蔵しているのでは本だけではない。歴史ある貴重な資料も保管している。一部の資料は申請すれば利用者の皆さんも間近で見られることを知ってもらいたいと企画した」と話す。

 1章では城とは何かという基礎知識から日本の城の種類などについて解説。2章と3章では岩手の城について取り上げ、2章は「歴史から見る岩手の城」と題し、平安時代から江戸時代までの岩手の歴史と県内の城について紹介する。坂上田村麻呂が造営した胆沢城、志和城や徳丹城といった城柵、県内各地に「安倍館」という地名として残る安倍氏の居館、九戸一揆の舞台になった九戸城、県立図書館から最も近い城・盛岡城などを時代ごとに取り上げる。

 3章は数ある城跡の中から、胆沢城、九戸城、盛岡城の3つをピックアップし、城に関する歴史と見どころを紹介する。展示の最後には、岩手県内の主要な城の場所を示した地図も用意。県北から県南まで直線上に多くの城が並んでいることが分かる。

 同展の関連企画として、6月14日の14時から九戸城を拠点に活動する「南部武将隊」が九戸一揆について解説するイベントも開催。同隊メンバー・九戸政実がパソコンを使って歴史を語る姿がイベントの見どころだという。

 山本さんは「私も城好きなので、この展示では紹介する城の数が限られているのが悔しい。城に関する本や城が舞台になっている物語、岩手の歴史に関する本も用意しているので、気になった城や時代についてすぐ調べてもらえると思う。図書館ならではの展示の楽しみを感じて」と呼びかける。

 開館時間は9時~20時。7月21日まで。期間中の休館日は5月30日・31日、6月30日。

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