国営ひたち海浜公園(ひたちなか市馬渡)の「大草原フラワーガーデン」で5月15日、約36万本のシャーレーポピーが開花の見頃を迎えた。(水戸経済新聞)
ヤグルマギク(2025年5月16日撮影)
同園広報担当者によると、今年の見頃は平年並みで、5月25日ごろまで続く見込み。同所では現在、赤とピンクのじゅうたんを敷き詰めたような光景と、和紙のような薄い花びらが初夏の風になびく光景が楽しめる。
シャーレーポピーはケシ科ケシ属でヨーロッパ中部原産の一年草。細い茎の先に和紙のように繊細な赤や桃色の花を咲かせる。草丈は60~80センチほどで、毛の生えたつぼみは初め下を向いているが開花直前に上を向き、つぼみの先端が2つに割れて直径5~8センチほどの花が咲く。和名は「ひなげし」、別名は「コクリコ」や「虞美人草(ぐびじんそう)」とも呼ばれる。
今年は昨年より15万本多い約36万本を、1915平方メートル増の約4515平方メートルの敷地に植栽。ピンク色の割合を増やし、春の柔らかな光に調和するよう工夫したという。花畑内には来園者向けに「紅葉したコキア」をイメージした赤い扉のフォトスポットも設置する。
BMXコース周辺の花畑では、約4万4000本のヤグルマギクとアグロステンマも見頃を迎えている。今年、初めて植栽したアグロステンマは、青を基調としたヤグルマギクの花畑の差し色としたという。
同園広報担当者は「これから色とりどりの花が咲きそろい、大草原周辺が一年で最も華やかな季節を迎える。初夏の風に、青や白、ピンク、赤などの花々がそよそよ揺れる様子を楽しんでいただけたら」と話す。
開園時間は9時30分~17時。入園料は、高校生以上=450円、65歳以上=210円、中学生以下無料。