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名古屋駅西で「おいせ川 あま酒プロジェクト」 地域の伝説を次世代に継承

  • 2025年6月10日
  • みんなの経済新聞ネットワーク

 体験学習イベント「おいせ川 あま酒プロジェクト」が6月14日、名古屋市立牧野小学校(名古屋市中村区竹橋町3)体育館で開催される。(名駅経済新聞)

 2024年10月に開催された「甘酒祭」を学生らが取材

 名古屋市教育委員会が実施する「名古屋土曜学習プログラム」の一つとして行う。企画・運営は、コミュニケーションデザイン事業や地域ブランディングに取り組む広告代理店「トガル」(名古屋市中村区)。

 同社は2024年10月から名古屋造形大学と連携し、江戸時代に「笈瀬(おいせ)川」の清水と米で作られた甘酒によって疫病の流行を鎮めたと伝わる「甘酒伝説」を題材に、地域愛の醸成と地域活性を図る「おいせ川 あま酒プロジェクト」を進めてきた。社長の小嶋豊さんは「『甘酒伝説』は、かつて笈瀬川が流れていた牧野地区の神社が甘酒を持ち寄る『甘酒祭』を通じて受け継がれてきた。しかし、5つの神社で執り行っていた『甘酒祭』は、現在は椿神明社と牧野神明社のみに。リニアインパクトに伴う都市開発の加速により地域固有の歴史や文化が失われつつある中で、開発と伝統が共存する新しいまちづくりの形を追求したいと考えた」と話す。

 プロジェクト第1弾として、「甘酒伝説」を地域の子どもに伝えるオリジナル紙芝居「おいせ川とあま酒」を制作。制作に際して、まちづくりや商店街組合などの関係者、椿神明社や牧野神明社の宮司や氏子らを対象に聞き取り調査を行った。同プロジェクトに参加する名古屋造形大学ソーシャルクリエイションゼミの学生らは「取材を通して紙芝居という形でまちの歴史を表現するプロセスは、とても貴重な体験だった」「時代の流れに伴ってさまざまな変化がある中で、変わらず受け継がれるものの尊さを知ることができた」「名古屋駅西に暮らす人々と関わり合いながら制作を進める中で、まちに対する愛着が芽生えた」などと振り返る。

 今回のイベントでは、制作した紙芝居の読み聞かせやワークショップ、酒造会社「甘強酒造」(蟹江町)の協力による甘酒の歴史などのレクチャーや甘酒の試飲、狂言師・野村又三郎さんによる狂言の実演、狂言の所作を体験できる「子ども狂言体験」などを行う。

 今後も活動を継続し、オリジナル甘酒の開発や甘酒祭への参加、名古屋駅西エリアの飲食店との連携による甘酒メニューの共同開発を予定しているという。小嶋さんは「学生たちと共に名古屋駅西エリアの歴史を次世代につなげる取り組みに力を注ぐ」と意気込む。

 開催時間は10時~12時。入場無料。

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