一宮町の「一宮ネイチャークラブ」が活動する松子の里(一宮町一宮)で5月3日、田植え体験が行われた。(九十九里経済新聞)
松子の里で活動を続け、毎年古代米を植える体験会を実施している同クラブ。ホタル鑑賞会や自然観察会、縄飾りワークショップなどを通じて地域や生物を見守っている。
当日、同町の子ども会から40人、茂原高校、長生高校、大網高校の生徒ら23人も参加。多くのボランティアも駆けつけ、総勢157人が参加した。
同町は「一宮町生物文化多様性計画」を策定し、自然や文化を守る取り組みを進めている。当日、生物多様性を守る大切さや、世界サーフィン保護区認定に向けた取り組みを発表した。
3歳と8歳の子どもと参加した親は「農業を通じて自然に触れる経験させたくて参加した。米の食料問題もあり、米を作るのは大変だということを分かってほしかった」と話す。3歳の女児は「楽しかった。オタマジャクシもいた」と笑顔を見せていた。
長生高校3年の山口さくらさんは「初めての田植え体験で楽しく参加できた。田んぼが思った以上に深く足を取られたが、いい経験になった」と振り返る。
同クラブスタッフの吉田百合子さんは「もともとは松子地区に生息するメダカを守ることから当クラブが発足した。田んぼにはたくさんの生物が住んでいる。自然を五感で体験できる田植えは子どもにとって良いことと思い、毎年続けている。田植えをきっかけに世代を超えた交流にもつながっている。次回は6月にホタル観賞会も予定しているので、ぜひ参加してほしい」と呼びかける。