高校ラグビー人口の増加を目指す「大阪府高校ラグビー交流会」(大阪市)が5月4日、東大阪市花園ラグビー場で初心者も参加できる体験会「大阪府高校ラグビーカミングデー」を開催した。(東大阪経済新聞)
第2グラウンドでは花園近鉄ライナーズの選手も指導
同交流会によると、大阪府の全国大会予選参加チームは、1990(平成2)年には172チームあったが、2023年には複数校で編成する合同チームを含め37チームに減少。この状況を受け、大阪の高校ラグビーの活性化を図ろうと、大阪府立北野高校OBが府内5校のOB会に呼びかけ、2023年1月、「大阪府高校ラグビー交流会」を設立。2024年に法人化した。
同交流会は2023年5月、元日本代表選手やコーチによる指導や初心者歓迎の体験入部などを行う第1回「大阪府高校ラグビーカミングデー」を花園ラグビー場で開催。過去2回の参加者は高校ラグビー部の部員や入部を考えている新入生だったが、3回目の今年は、高校にラグビー部がない個人や、高校に進んでからもラグビーをしたいと思ってもらえるよう中学生も対象とした。
今年のイベントにはマネジャーやスタッフを含め、中学生150人、高校生350人が参加。元日本代表チームキャプテンで北野高校OBの廣瀬俊朗さんや花園近鉄ライナーズの文裕徹選手、松田一真選手、コーチ陣が駆けつけ、第1グラウンド、第2グラウンド、練習グラウンドと屋内施設を使い、合同セッション、試合形式の練習、参加者同士の交流を目的としたアフターマッチファンクションを行った。
初参加という桃山学院高校ラグビー部3年の生徒は「同じグループのチームが体格も良く、ハンドリングなども自分たちより上のチームだったが、思ったより自分たちのプレーができ、でも課題も見つかって、どう改善していくのかをしっかり考えてできた。得るものがしっかりあり、楽しく試合ができて貴重な体験をさせてもらえた」と話す。練習終了後には花園近鉄ライナーズの選手に声をかけ、アドバイスをもらったという。「フォワードの練習メニューや練習方法、どうしたら強くなるか、体が大きくなるかなど、細かいところまで教えてもらった。今まで考えていなかったことも教えてもらえたので、これから考えていける」と笑顔を見せる。
3回目の開催を終え、同交流会代表理事の本田祐嗣さんは「今回はプレー経験の有無を問わず、中学・高校の年代から広く参加を募った。結果として、地域のクラブや学校のチームに所属している子どもたちが占めたが、少数ながら一般からの問い合わせもあった。これからはラグビーを始めてみたい人、入った学校にラグビー部がなく、プレーできない子どもたちにも喜んでいただける機会を提供していきたい」と意欲を見せる。