夫との関係、義実家との付き合い、仕事やキャリア、ママ友などの人間関係……。毎日がんばって生きていると、悩みは尽きませんよね。そんなお悩みに、専門家がアドバイス。
今回は独立を検討している「よもぎ」さんのお悩みです。
◆相談者プロフィール
よもぎ(33歳女性)
アラサーでセラピストに転職。現在、独立を目指して奮闘中。
お悩み相談
私は今年33歳になります。20代のころは接客の仕事がしたいとずっと憧れていたホテル業に携わっていました。
が、数年前に将来のことを考えた末、手に職をつけようと思い切ってセラピストに転職。
今は地元のリラクゼーション施設の従業員として仕事をしています。
が、最近はマッサージの技術が安定してきたのと、ホテルで接遇(接客業務時における客に対する接客スキルのこと)の勉強をしていたおかげもあり、指名もいただく機会が増えてきました。
お客様からもありがたいことに「独立してもいいんじゃない?」とのお声を頂戴する機会も増え、私も年齢的にも本当に独立して、自分のペースで仕事をしていくのもいいかもしれないと考えるようになりました。
ただ、私はセラピストの専門学校に通ったわけではなかったので、一人前のセラピストになるための接遇や技術の勉強会、研修などに積極的に参加してきました。
また、タイ古式マッサージやバリニーズリンパマッサージなどのマッサージライセンスの取得や手技の取得のために、タイやバリなどへの留学も数回重ねていたたため、恥ずかしい話なのですが現在100万円ほどしか貯金がありません。
いくら独立のために資金を借りられる制度があるとはいえ、一定期間はお店の運用資金など余裕が必要だと思います。
最初は1人か2人のスタッフで小規模なお店を構えるとしても、開業のためには最低でも今の倍のお金が必要かと考えています。
独立を視野に入れ始めてから、節約は心がけるようになったのですが、ここからはもっとシビアに開業資金を増やしていきたいと思っています。
しかし、すぐできることはしようという意欲はあるのですが、家賃や食費、保険料、自動車の維持費、そもそもまずは何から見直せば、効率的に独立資金用の貯蓄ができるようになるのか分かりません。
どうすれば早く独立資金を確保できるでしょうか?
固定費を中心に支出の削減から始めてみて
自分にあった働き方を目指して頑張っていらっしゃるなんてとてもステキですね!
貯蓄の仕方ですが、基本は事業のためであろうと他の目的であろうと変わらず、
「収入を増やすか支出を減らす」
「できる限り労力をかけずに収支のバランスを見直せる項目から始める」
あたりになります。
現状では大幅に収入を増やすのは難しいと思うので、まずは支出、特に光熱費や通信費など固定費を中心に徹底的な削減を目指しましょう。
毎月かかる固定費は、ひと月ごとの差はわずかでも長い目で見ればそれなりの節約になります。一度見直せばあとは自動的に節約効果が持続します。
継続的な努力が必要でストレスになりやすい変動費よりも、優先して手を入れるべき項目だといえるでしょう。
保険の見直しも有効ですが、自営業者の場合、公的保障が薄くなり必要な保障が増えるのが一般的ですので、節約と必要保障額のバランスを考える必要があります。
また、挫折や破綻を避けるためにはただ闇雲に節約するのではなく、「いつまでにいくら何のために貯める」という目的と計画が不可欠です。
慣れないうちはちょっと大変ですが、計画や調整の技術は事業の運営でも必ず役に立ちますので、訓練の一部だと思って取り組んでみてください。
なお、自営業者になるとクレジットカードや銀行のカードローンなどの審査に通りにくくなります。
今のうちにいくつかつくっておくと、ピンチのときに役立つかもしれません。
◆回答者プロフィール
ノラ
家計総合アドバイザー。ライフプランの作成から日々の節約のコツまで、これまで300件以上の家計に関する相談を解決。FP2級、住宅ローンアドバイザー資格有。