サイト内
ウェブ

【チェックリストつき】普段こんな言動をしていたら・されていたら要注意! モラハラ当事者がやりがち行動

  • 2023年3月29日
  • レタスクラブニュース


※この記事ではモラハラ行為について具体的に触れています。フラッシュバック等症状のある方はご留意下さい。

昨年末に発売されたマンガ『99%離婚 モラハラ夫はかわるのか』が「非常にリアル」「泣いた」と話題を呼んでいます。この作品では、日常的なモラハラ行為により妻子が家を出てしまい、ひとり取り残されたエリート商社マンの夫が、もがき苦しみながら自分を見つめ直していく過程が描かれています。

この作品の原作者・中川瑛さんは、「GADHA(=Gathering Against Doing Harm Again)」というコミュニティを主宰されています。これは、大切にしたいはずのパートナーや仲間を悪意なく傷つけたり、苦しめたりしてきた人々が、「自他共に、持続可能な形で、ケアできる関係」を作る能力を身につけるための集まりだそうです。原作者の中川瑛さんもまた、かつてパートナーにモラハラをしていたことで夫婦の危機に陥り、自分を見つめ直し、変わることでその危機を脱することができた経験をお持ちです。

当事者団体「GADHA」で多くの当事者の声を聞いてきた中川さんに、「自分もモラハラをしている側かもしれない」「相手がしているのはモラハラかもしれない」と感じている方のためのチェックリストやアドバイスを伺いました。


こんな行動をしていたら・されていたら要注意!



──モラハラといえば「小言や嫌味を言う」「バカにした態度をとる」「無視する」というような話はよく聞きますが、「相手を思いやっているつもりだったが、自分も知らない間にモラハラをしているかもしれない」「相手の言動はモラハラかもしれない」と思っている方向けのチェックリストのようなものはありますか?

中川瑛さん:本当に多様なケースが当事者側になりえるので、チェックリストや箇条書きで書き切れるものではないなあといつも悩ましいですが、次のようなものでしょうか。

□人の愚痴をその人の未熟さのせいにして責める(感情の共有の拒絶)
□机を叩く、物を投げる、扉を乱暴に閉める(物理的な威圧)
□パートナーの体調不良や元気がない状態を許さない(いつも笑顔でいろというケアの強要)
□「昔のことをいつまでも言うな」と言う(自分の責任を取れない、相手の感じ方の支配)
□長い期間口をきかない(不機嫌・罪悪感による支配)
□生活費を入れない、子どもの学費などを払わない(お金による支配)
…など

究極的には、一緒に幸せになるために生きていこうと約束したパートナー関係において「ケアを行わないこと」の全てが、僕はケアの欠如という暴力だと思っています。

よりよい夫婦関係を築くために



──当事者側だった経験をお持ちの中川瑛さん。「自分も気づかぬうちにパートナーを抑圧したり、傷つけているかもしれない」……と感じている方に、よりよい夫婦関係を築くため、まず具体的にどこから行動すべきかを教えて下さい。

中川瑛さん:関連する当事者会やセルフヘルプグループへの参加が一番良いと思います。自分と近い属性のところに参加すると「えっ、これ自分だけじゃなかったの!?」というアハ体験を本当にたくさんできると思います。

発達障害、依存症、アディクション、愛着障害、AC(アダルトチャイルド)、モラハラ、色々なものがありますが、とにかく大切なのは「自分一人ではない」ということを実感することです。人は一人では変われませんが、自分と似たところがある人たちと、幸せになるために色々学んでみようというスタンスは、きっと人生を生きやすくすると思います。

自分自身の痛みや傷つきや困りごとや問題点を言語化することを通して、自分自身のこともケアすることが可能になります。そしてケアするとはどういうことかを理解した時、自分がいかにパートナーにケアをしてこなかったか、これからどうしたらいいかに気づけると思います。

周りから見れば遠回りに見えるかもしれませんが、パートナーを傷つけてしまうような人はどこかのタイミングで必ず「自分がいつどんなふうに傷ついてきたか」を理解し、自分の痛みを癒すプロセスも必要になります。傷つけられた人こそが、傷つける側に回る、そういう世代を超えた連鎖がずっと続いています。それを認め、自分を癒すことを通して、他者を癒す側に回ることが初めてできると思っています。

~~~
パートナーの気持ちを考えずに、こうすべき、ああすべきと一方的に従わせようとすることは「愛」ではない…。また、自分が相手に知らぬ間に支配されていると感じた時、それは「モラハラ」の可能性も。本当に相手を大切にするという事は「支配」ではなく、寄り添って相手を尊重することだと気づいた時、自分や相手との関係性を見直すチャンスでもあります。
大切なパートナーをお持ちの方は、自分の態度や相手の言動を改めて振り返るタイミングをつくることも大切なことかもしれません。


取材・文=レタスユキ

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 2016 KADOKAWA Corp All Rights Reserved