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【一週間の献立】バリエを広げつつ食材も使い切る! 一週間の夕食作りをうまく回す献立術

  • 2022年6月5日
  • レタスクラブニュース


主婦の悩みのタネといえば、「今日の夕飯何にしよう?」問題。毎日考えなくてすむように、あらかじめ一週間分の献立を決めておくという手もありますよね。
でも、栄養バランスや、そのための買い物の段取りなど、すべてを先回りして考えるのもなかなか厄介...。料理研究家のワタナベマキさんに、一週間の献立を作るコツを教えてもらいました。

▶教えてくれた人
ワタナベマキさん


料理家。グラフィックデザイナーから料理の道へ。季節感を大切にした、旬の素材を活かす料理や保存食、乾物料理が人気。著書に『何も作りたくない日はご飯と汁だけあればいい』(KADOKAWA)、『ワタナベマキの31日分の定食カレンダー』(日本文芸社)など。



栄養バランス◎な一週間の献立を作るコツ

家族のためにも自分のためにも、身体に良い食事を作りたいもの。でも、毎日栄養バランスの良い献立を考えるのは大変です。毎日の献立の栄養バランスはどのように考えておけばよいのでしょうか?

「毎日完璧を目指して作ろうとすると、苦しいもの。2〜3日ごとになんとなく栄養をふり返ってみる、くらいの感覚でいいと思います」

「また、栄養素で考えると難しいので、食材で考えるといいでしょう。肉や魚、使用頻度の高い野菜などは、意識しなくても取ることができます。例えば、きのこを食べていない、海藻が少なめだった...といった具合に、日々気をつけないと取り損ねてしまう食材を意識して、副菜などに取り入れましょう」

取り損ねがちな食材は、きのこや海藻のほか、乾物、豆類など。これらは主菜では使いづらいことが多いので、副菜や汁もので上手に取り入れることが大切です。
また、乾物なら切り干し大根やひじきが使いやすい、とワタナベさん。

「切り干し大根といえば煮ものに使われることが多いですが、ポン酢などであえものにしてもおいしいですよ。水で戻したときの戻し汁ごと、みそ汁に入れるのもおすすめです。ひじきは戻してしょうゆ漬けにしておけばさまざまな料理で使えますし、戻すのが面倒な場合は、ふりかけタイプなどを利用してもいいですね」


一週間のご飯作りをラクにする献立の立て方&買い物術

そもそも、一週間分の主菜や副菜、汁ものを偏りなく考え、それに沿った買い物リストを作成するのは大変です。また、その日の気分で食べたいものが変わることもしばしば...。どれくらい細かく献立を決めておくべきなのでしょうか?

「献立をがっちり決めてしまうと、食べたくないものを食べなくてはいけない、なんてことも出てきます。あらかじめ決めて購入するのは、3日分のメインの食材だけに留めます。あとは、冷蔵庫にあるものや旬の野菜などと組み合わせて考えるといいでしょう」

「また、キャベツや白菜などの大物の野菜は、上手に食べ切るようにします。例えばキャベツの場合、新鮮な1日目は千切りでいただいて、2日目以降は火を入れてスープやソテー、あえものにするなど。調理法を変えれば、献立にバリエーションを持たせつつ、食べ飽きずに使い切ることができます」

一週間分のご飯作りをラクにする方法としては、「眠れる調味料」の活用も一つの手。

「バリエーションに富んだ献立にするには、しょうゆに頼りすぎないことを心がけてみるといいかもしれません。しょうゆは万人にウケが良く使いやすい調味料ですが、多用すると何でもしょうゆ味になってしまいがち。しょうゆの代わりに、塩とレモンにしてみたり。あるいは、ナンプラーや豆板醤、カレー粉など、眠っている調味料をうまく使うと、献立の幅が広がりますよ」


翌朝のお弁当作りをラクにする献立のコツ

また、夕飯の残りものを、翌日のお弁当のおかずにするケースも多いですよね。夕飯だけでなく、お弁当作りまでを見据えた献立のコツを聞いてみました。

「夕飯に作ったものに辛味や酸味を加えたりして、少しだけ味を変えられるといいですね。味変しやすい献立といえば、から揚げやハンバーグなど。例えばから揚げは、下ごしらえをすませたものを取り分けておき、衣にカレー粉や青のりなどを加えて朝仕上げれば味変できます。ハンバーグは焼くのが大変なので、前日に火を通すまでやっておき、たれやソースで味を変えましょう。青菜なども、前の晩に多めにゆでて少し取り置いておき、夕飯とは違う調味料であえてお弁当に入れるといいでしょう」

お弁当だけでなく、朝食づくりにも役に立つひと技ですね。

同じ食材も飽きずに食べ切る! バリエーション豊かな月〜金の献立例

実際に、月曜日から金曜日の5日分の献立例を、ワタナベさんに教えてもらいました。
「食材を週末にまとめ買いする場合、傷みやすい食材は週前半で使うといいでしょう。また、週の最初の方でメインで使った食材は、週後半で副菜に回すようにすると、食材を余らせずに使い切ることができますよ」

■◆月曜日の献立
れんこんをレンジ加熱し、残りの下ごしらえを。れんこんを塩とごま油であえ、シューマイを蒸す間に皮をトースターで焼き、スープ、ナムルを仕上げます。余らせてしまいがちなシューマイの皮1袋 (30枚) を、メインとスープで使い切りましょう!

▷包まない肉シューマイ


シューマイは、包まずに皮をつけるだけなので簡単。桜海老のうまみが加わった本格派の味わいです。

▷れんこんとスプラウトのナムル


さっとレンチン加熱したれんこんは、歯ざわりの良さがくせになります。塩、ごま油、黒いりごまの、シンプルな調味料でいただきます。

▷ねぎたっぷりかきたまスープ


オーブントースターで焼いたカリカリのシューマイの皮がアクセントに。いつも余らせてしまうことが多いシューマイの皮の利用法として、これは使えます!


■◆火曜日の献立
サラダの材料を切ったら、つくねに着手。上下を返したらサラダをレンチンし、仕上げましょう。つくねに、普段取り損ねがちな大豆をたっぷり加えることで、ボリュームも栄養価もぐんとアップしますよ。

▷大豆つくね照り焼き


蒸し大豆をたっぷり混ぜ込んだつくねは、食べごたえ満点。フライパンのあいたところで、付け合わせの豆苗を同時に作りましょう。

▷ブロッコリーとしいたけのチーズサラダ


素材のうまみを生かした温野菜のサラダ。レンチンでさっとできるので、手のかかるメインにも合わせやすい副菜です。


■◆水曜日の献立
トマト煮から作り、煮始めたところでサラダを作ると、ほぼ同時に完成します。かぼちゃの甘みがおいしい煮ものとさっぱりとしたサラダが相性抜群です!

▷豚肉とかぼちゃのトマト煮


かぼちゃに玉ねぎ、トマトと、野菜もたっぷり食べられる洋風煮ものです。かぼちゃの甘みとトマトの酸味のバランスが◎!

▷リボン大根と豆苗のさっぱりサラダ


購入後まもない大根は、生サラダで歯ごたえを楽しみましょう。酸味のあるドレッシングでさっぱりといただきます。


■◆木曜日の献立
まとめて下ごしらえをすませ、すまし汁、オイスター炒め、中華あえの順に作ると効率が良いです。厚揚げを使った主菜は、コクも食べごたえも◎! 肉なしでも大満足の献立です。

▷厚揚げとブロッコリーのオイスター炒め


冷蔵庫でつい余らせることが多いオイスターソース。深いコクを出すことができるので、炒めものに活用してみましょう。

▷サラダ菜とわかめの中華あえ


普段取り損ねがちな海藻をたっぷり食べられるあえもの。ごまとごま油の風味をきかせた中華だれでいただきます。

▷大根としいたけのすまし汁


火曜日に取り置いた大根を使ったすまし汁。しいたけのうまみが染み出した、ほっとする味わいの汁ものです。


■◆金曜日の献立
かぼちゃをレンジにかけ、残りを下ごしらえ。サラダを仕上げ、とり肉を焼く間にスープを作りましょう。「焼く」「レンチン&あえる」「煮る」を組み合わせることで、段取り良く作れますし、バラエティーに富んだ献立になります。

▷チキンの粒マスソテー


粒マスタードをきかせたしょうゆ味のソースでコクあり! シンプルなチキンソテーにたっぷりからめていただきましょう。

▷かぼちゃのマッシュサラダ


水曜日のメインで使ったかぼちゃを、この日はマッシュサラダに。荒く潰して、ゴロッとした存在感を残して仕上げます。

▷ハムと玉ねぎのトマトスープ


玉ねぎの甘みとトマトの酸味のバランスが抜群。チキンソテーを焼く片手間に作れる、簡単スープです。

◇ ◇ ◇

気に入ったおかずのレシピを定番メニュー化して、副菜や汁ものでバリエーションを付けていくのもよいかもしれませんね。

調理法や味付けを変えることで、ひとつの食材がメインに副菜にと大活躍します。ちょっとした「アイデアの引き出し」をたくさん用意して、一週間の献立作りを楽しく乗り切りましょう!

取材・文=さいとうあずみ





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