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【震災経験者に聞く】地震で実は危ないのは「家の中」。いま改めて考えたい地震に備えた部屋作り #知り続ける

  • 2022年3月17日
  • レタスクラブニュース


日本は地震大国。昨日もまた、大きな地震がありました。
地震の被害に遭われた皆様へお見舞い申し上げます。

"防災グッズ"を準備しているおうちは多いと思いますが、被災した方にお話しをうかがうと、大事なのは家の中を整えることだと分かりました。

教えてくれたのは▷阪神・淡路大震災を経験した佐藤尚之さん
株式会社ファンベースカンパニー代表。コミュニケーション・ディレクター。34歳のときに妊娠9カ月の妻と阪神・淡路大震災を経験し、その体験をnoteに投稿。被災地支援や、「みんな元気になるトイレ」の普及活動などを行なう。




部屋を自由に動けるかどうかで避難の早さも変わります

1995年に阪神・淡路大震災を経験した佐藤さん。当時、佐藤さんの妻は妊娠9カ月でした。

「地震が起きたのは明け方で就寝中でした。当時の私たちの寝室には、高さのある家具がなかったため、揺れの際に2人ともけがをすることはありませんでしたが、もし倒れた家具が妻のおなかに当たっていたら……と考えると、ぞっとします。ラグビー経験者で体格のいい私ですら、就寝中の揺れに対して、1ミリも動くことはできませんでした」

ほかの部屋では重いアナログテレビが部屋の反対側まで吹き飛んでいたり、キッチンの酒瓶や食器は落下して割れていたり。しかし背の低い家具は中身こそ出たものの、倒れることはなかったそうです。そのため現在も高さのある家具は寝室には置かず固定するなど、地震に備えた部屋作りを徹底しています。



【すぐやる】背の高い家具は固定するか、とりあえずストッパーを入れておく



「背の高い家具は地震で倒れる可能性が高いです。固定して転倒防止対策をしっかりしておきましょう」。よけられると思っていても、大きな揺れの際にとっさに机の下に入るのは「無理」と佐藤さん。固定用の器具を買うまでは、100円ショップなどにある家具の下に入れ込むゴム製ストッパーなどを、とりあえず入れておくのも〇。

【これが心配】子ども部屋にピアノがあります

よく子ども部屋に置いているピアノ。「大きな揺れの際は重さ200~300kgあるアップライトピアノでさえ、簡単に倒れます。子ども部屋が寝室を兼ねているならすぐに移動を」。就寝中は特に危険。一刻も早くほかの部屋に移動させましょう。



【すぐやる】ベッドの近くにスリッパを置く



夜に大きな揺れが来た場合、暗くて床を確認することができません。その状態で移動しようとすると、床に落ちて割れたガラス片などで、足をけがしてしまう可能性も。「懐中電灯などの明かりはもちろんですが、スリッパもベッドサイドに置いておくとけが防止に役立ちます」

【すぐやる】背の高い家具は寝室から出す

寝ているときはどんなに鍛えている人でも無防備で、揺れの際にとっさに行動することは困難。そのときに危険なのは、倒れてきた高い家具に挟まれること。「1日の1/4は寝ています。寝室には背の高い家具は置かないことが鉄則!」

*  *  *

災害現場を知る人だからこそわかる「本当に必要な備え」。家の中をチェックして危険個所の対策や配置換えから始めましょう。

イラスト/上路ナオ子 ここままこ 編集協力/酒井明子

【レタスクラブ編集部】

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